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ウェビナーを成功に導く重要ポイント

本番と同じ環境で必ず1回はリハーサルを行う

 さて、準備~集客、リマインドを経ていよいよ配信を行うわけだが、忘れてはいけないのがリハーサルである。本番と同じ環境で必ず1回はリハーサルを行うようにしよう。ネットワーク環境に問題がないか、資料がうまく投影できているかどうか、意図した構成を時間内で実施できるかどうか、この3点を重点的に確認しておきたい。配信にあたって最低限必要なものは、配信用PC、撮影用カメラ(PCカメラでも良い)、照明(配信者の顔を明るく照らすだけで印象がまったく違うので、マストで準備したい)、マイク(PCのマイクでも問題はないが、外付けのマイクを利用することで音質が格段に良くなり、視聴者が聞き取りやすい)の4つだ。

 配信プラットフォームはZoomやGoogleMeet、YouTubeLiveなど調べればたくさん出てくるが、私はZoomをお薦めする。視聴者向けの投稿ツールやコメント機能が付いており、またスピーカー以外の人がスピーカーに代わって資料投影したり、BGM再生をしたりすることが簡単にできるためだ。

ウェビナーから商談、受注につなげていくためには?

 ウェビナーのゴールは配信をすることではなく、登録者および視聴者リードを活用し商談を獲得、受注につなげることである。弊社のMA、CRM上でのリードオペレーション全体像から解説を行いたいところではあるが、それだけであと10,000文字は必要なので割愛し、重要なポイントだけを以下に挙げてみる。

 まず、開催前に必ずセールスチーム(インサイドセールスあるいはフィールドセールス)にウェビナー内容を共有しておく。ウェビナー施策に関わらずだが、事前にセールスチームに対してどのような施策を実施し、そこで獲得できるリードおよび商談数の見込みを伝えておく、あるいはともに目標を設計することは必須である。言い換えると、セールスチームのステークホルダーのアテンションをしっかりとそのウェビナーに向かせておくということになり、実施後の商談獲得および受注に向けたアクションを素早く取ってもらうことができる。

 次に、登録者、視聴者の属性分けについて。獲得リードに対して闇雲にアクションすることは避けたい。配信後は必ず視聴者に対してアンケートを採り、アンケート内容には配信コンテンツに対しての満足度や、配信環境に対するフィードバックなど、今後の実施の参考にできるものを盛り込むとともに、自社サービスへの興味度を測れる項目も必ず盛り込もう。ウェビナーにおいてはまず、シンプルに属性を「A:視聴かつ、アンケート回答(ポジティブ回答)者」「B:視聴かつアンケート回答(ネガティブ回答)者」「C:視聴かつ、アンケート未回答者」「D:未参加かつ、ペルソナ一致」「E:未参加かつ、ペルソナ不一致」のように分けてそれぞれに応じたアクションを取るようにしたい。

 本来であればMAを利用し、上記の属性に応じたスコアリングを実施、スコアに応じて自動的にアクションを振り分けていくが、今回はそれぞれの対応例についてのみ紹介する。

AおよびC:コールアプローチ

 最も温度感の高いと思われるAの属性にはすぐにコールを掛けて商談獲得を行いたい。この属性からは100%商談を獲得するくらいの気持ちで接触を試みてほしい。また、Cに対してはウェビナーの感想を伺いつつ、あわよくば商談獲得に向けてヒアリングを重ねたい。が、ここにはあまり時間を掛けず、ウェビナーのフィードバックを得られたら十分と考えよう。

B、E:一定期間おいてナーチャリング対象に回す

 少しもったいないと思うかもしれないが、1ヵ月程度はコンタクトを控えて、期間経過の後ナーチャリングフローに回るように設計する。(ただし、大きなクレームなどが発生していた場合は当然ながらしっかりとフォロー頂きたい)

D:録画動画を共有し、ナーチャリング対象に回す

 当日に参加(視聴)して頂けなかったものの、対象のペルソナに一致しているのであれば録画した動画を共有すると同時に、その他問い合せ導線を確保した上、メールフォローを行う。もしリソースに余裕があれば、録画動画共有後にコールフォローしても良い。

 さて、いかがだっただろう。物足りないという方もいらっしゃるだろうが、今回はウェビナー施策の実施にあたり、最低限意識した方がよいことを中心に解説した。これからの貴重なマーケティング手法の1つとして、積極的にウェビナーを活用してほしい。

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この記事の著者

松尾 佳亮(まつお けいすけ)

Sansan株式会社
Sansan事業部 マーケティング部 SIPグループ 兼 エンタープライズ企画グループ マネージャー
のべ5,000人以上の来場者数となるSansan主催のビジネスカンファレンス「Sansan Innovation Project」を2018年、2019年と2年連続で担当。法人向け...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/07/27 14:00 https://markezine.jp/article/detail/33866

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