トレンダーズのマーケティング研究機関「TT総研 -Teens Trend総研-」は、2020年下半期トレンド予測および2020年上半期トレンドに関して、関東地方および近畿地方在住の女子高校生に調査を実施。結果を発表した。
下半期の女子高生トレンドを予測!「独自性のあるSNS戦略」がカギ
2020年に流行しそうなキーワードを有名人とアイテムに分けて調査。対象者にトレンドを予測してもらい、その中から注目すべきものを、同研究機関が選出した。
「有名人」部門は以下の通り。
TT総研はこれら6つのグループや人の共通点として「独自性のあるSNS戦略」を挙げた。たとえば、オーディションプロジェクト「Nizi Project」から誕生した女性グループである「NiziU」は、公式SNSを多角的に開設。2020年6月30日にプレデビューしたにもかかわらず、すでにInstagram141万人・TikTok90万人・YouTube90万人・Twitter55万人(TT総研調べ、7月29日時点)ものフォロワーが国内外から集まっている。他のグループ・個人も「独自性のあるSNS戦略」を展開しており、TT総研はこれが2020年下半期のトレンドになるカギとしている。
次に、「アイテム」部門のトレンドとなりそうなキーワードを予測し、6つ選出。
この6つが選出された共通の理由を、TT総研は「SNSミームとして楽しめるキャッチーさと素材力」とした。SNSミームは、ビジュアル型SNSにおけるインターネット・ミームを指し、TT総研が造語化したもの。たとえば、アプリゲームの「キメロワ」(「鬼滅の刃 血風剣戟ロワイアル」の略)は未リリース、「ツイステ」(「ディズニー ツイステッドワンダーランド」の略)は2020年3月リリースにも関わらず、Twitterで多くのフォロワーを抱え、両タイトルに関連した投稿が多く集まっている。このことから、SNSミームとして楽しまれていることがわかる。
また、「ヴィーガンスイーツ」も、7月に京都に初進出する「豆花」が食べられる台湾カフェ「春水堂」の食べる前に透明色のシロップをかける行為が、SNSミームとなる可能性を秘めており、TT総研は西の女子高生の間でトレンド化するのではと予測している。
東西ともに、1位「あつ森」2位「地雷メイク」
続いて、2020年の上半期トレンドを調査するとともに、過去の調査結果との比較分析を行った。
「2020年上半期に流行ったアイテム(フード、コスメ、エンタメなど)」は、東西ともに1位「あつまれ どうぶつの森(以下、あつ森)」(東80.5%・西89.8%)、2位「地雷メイク」(東45.6%・西55.6%)という結果になった。
今回ランクインしたアイテムを過去のランキングと比較すると、「あつ森」のようにゲームがランクインしたのは「荒野行動」以来、「地雷メイク」のようにメイク関連の事象がランクインしたのは「ティント」以来。「恋つづ」は、「あな番」に続き女子高生の間で人気ドラマとなった。
バーチャル空間がトップ5を占める
「2020年上半期に流行ったスポット」についても調査。バーチャル空間がトップ5を占める結果となった。コロナ禍で外出を自粛していても、女子高生はネットを通じて外出している感覚を得ていたことがうかがえる。
アイテム編で東西ともに1位となった「あつ森」はスポット編でも1位(東61.5%・西67.6%)。コロナ禍のバーチャル空間需要とマッチしたことが要因である。
特徴的なのが、東の2位・西の3位となった「Uber Eats」(東59.0%・西60.2%)と、東の5位・西の2位となった「Zoom」(東42.6%・西62.0%)。外出自粛期間中、「Uber Eats」で友人と同じものを注文し、「Zoom」をつないでバーチャルなフードコートで一緒に食事をする気分を味わうという、新たな楽しみ方が誕生。
こうした女子高生たちによる「バーチャルでの空間づくり」がランキングを押し上げる要因となった。また、「Zoom」は友達や恋人と過ごす場所としてのみならず、高校の授業やホームルームの教室としても多く使われた。
そして、東の3位・西の4位に「YouTube」(東49.7%・西56.5%)、東の4位・西の同率4位に「Instagram」(東48.2%・西56.5%)と、SNSも「場所」としてランクインした。
その他、同調査で明らかになったデータ一覧は以下の通り。
【調査概要】
調査実施日:2020年7月10日(金)~7月12日(日)
調査方法 :インターネット調査
調査人数 :303名
調査対象 :15歳~19歳 事前調査で「高校生」と回答した関東地方および近畿地方在住の女性303名(関東地方:195名、近畿地方:108名)
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