1週間の購買行動と気持ちを尋ねる調査を実施
――では、調査の内容を具体的に教えてください。
神尾:今回は缶アルコールを対象に調査を実施しました。利用したのは「リアルタイム日記調査」という調査メニューです。これは一定の期間、指定の回数の記録をしてもらう調査で、今回は1週間、毎日記録していただくよう設計しました。内容は、1日における午前・午後の気持ち、それに加え、お酒を「飲んだ」「買った」ときどんな感情になったのかを教えていただきました。
今回は「毎日、自分自身でお酒を買って、それを消費している方」の感情の変化を知りたかったので、そうした方をターゲットに、スクリーニングしていきました。
――該当する人を見つけ出すのが、少し大変そうですね。
神尾:そうですね。条件を厳しく設定すると人数が限られてしまう懸念はあったのですが、LINEリサーチさんは(※1)500万人以上の調査モニターをお持ちなので、無事に得たい母数を得ることができました。また、事前にLINEリサーチさん側にスクリーニングがしやすいような調査設計を提案していただけたのも、大きかったのだと思います。
(※1)約529万人(2020年7月時点)。
質問の内容も、LINEリサーチの担当リサーチャ―さんと何度もやり取りを重ねて決めていきました。「こういうことを実現できませんか?」とご相談させていただくことも多かったのですが、ユーザビリティを損なわないよう調整しながら、反映してくださったのが印象的でしたね。
毎日のLINEのプッシュ通知で高い回答率を担保
――調査を実施された感想についてお聞かせください。
神尾:まず、データの質にはとても満足しています。ユーザーのスクリーニングはうまくいったものの、毎日の記録がしっかり取れるかは正直不安だったのですが、結果的にほとんどの方がきちんと記録してくれ、分析にあたり良質なデータが取れました。
二ノ宮:LINEリサーチさんならではのLINEのメッセージで送るプッシュ通知機能が、効いていたのではないかと思います。今回、毎日夜8時に必ずプッシュ通知を送り、「記録してくださいね」と呼び掛けていました。LINEという普段使うコミュニケーションツールから通知がくるので気づきやすいですし、気づいたらすぐに回答できる仕組みになっているので、データの信ぴょう性という意味でも心強いです。
神尾:LINEリサーチさんからいただく報告のフレームも、見やすい形を考慮して作っていただけたので、ありがたかったですね。
二ノ宮:調査の結果についてはまだ具体的には申し上げられないのですが、今後の手がかりとなるような知見が得られたので、手応えを感じています。