人手が足りない!部署メンバー増員のために行ったこと
デジタル化の推進について、セッションでは2点が共有された。
1点目は、デジタル化への社内理解の深化について。受注の6割がデジタルを経由するようになり、デジタルマーケティング課の人数を増やしていくことが急務となった。そこで実践したのが、デジタルの仕事を役割図にして見える化し、理解を得るやり方だ。何をやっているかわからないと言われがちなデジタルマーケティングの仕事を明確にしながら、人手が足りないことをマネジメント層に理解してもらえるよう努めたという。
さらに、なぜデジタルが大事なのか定期的にプレゼンを社内で実施し、成果を伝えることで、他部署からも理解を得ることができたそうだ。2018年に3名だったチームメンバーは、現在は5名体制にまで増員。取り組める施策の幅が広がった。
2点目は、MAツールの導入について。デジタルシフトをさらに加速するため、2年前にセールスフォース「Marketing Cloud」を導入し、メルマガをはじめとした複数チャネルで活用している。導入によって、A/Bテストの実施が手軽にできるようになり、ナレッジ共有もスムーズに。データベースとしても活用できるなどたくさんのメリットを享受できた。これにより、作業工数が大幅に削減し、チャネルの拡大のみならず、質の高いデジタルマーケティングを実現できるようになったそうだ。今後はさらに効果を高めていき、One to Oneマーケティングの実現を目指していく。
「一人ひとりのお客様に適したタイミング、具体的には『ピザが食べたい』と思ったタイミングでアプローチすることができれば、結果的に売上に貢献できると考えています」(薮内氏)
最後に薮内氏は、各種の取り組みを行う上で大事なこととして、お客様を見失わない姿勢を挙げた。
「迷ったときは『それってお客様にとって重要?』という問いを投げかけながら、お客様を見失わないようにしています。時には自分のため、会社のためといろいろ考えるときもありますが、ゴールはお客様がいかに喜んでくれるかどうかです」(薮内氏)
【講演時にチャット機能で寄せられた質問への回答】
競合他社との差別化に関して:根本は「味」の部分と考えています。美味しさに徹底的にこだわるのがピザハットです。そこに付加価値として何ができるか(「置きピザ」や「お車ピザ」といったサービス面など)を考え、差別化を図っております。
リアルとデジタルの効果測定:手探りで進めており、今のところ「これだ」というものはありません。Googleのローカル キャンペーンをテストしてみるなど、あらゆる角度から検証を続けています。