※本記事は、2020年11月25日刊行の定期誌『MarkeZine』59号に掲載したものです。
around20のアプリ利用実態を調査
「コミュニケーション」「情報収集」「時間つぶし」――今、around20(15〜24歳)世代の若者にとって、これらすべての行動はスマホを主軸に繰り広げられています。若者研究機関「SHIBUYA109 lab.」では、2020年2月にaround20の女性を対象にアプリの利用実態に関する調査を実施しました。
まず、彼女たちが実際にダウンロードしているアプリの種類を尋ねたところ、最も多いのは「SNS(84.0%)」次いで「動画視聴(無料)(75.8%)」「コミュニケーションアプリ(73.8%)」という結果となりました(図表1)。
次に、実際にダウンロードしているアプリの中から、彼女たちにとっての「必須アプリ9選」を聞いたところ、以下9つのアプリが、同世代にとっての“必須アプリ”であることがわかりました(図表2)。
企業が彼女たちにアプローチするためには、各アプリが彼女たちにとってどのような位置づけになっているのかを押さえておく必要があるでしょう。そこで今回は、調査から見えてきたaround20のアプリ利用実態を「コミュニケーション」「情報収集」「時間つぶし」といった観点から解説していきます。
自撮りアプリは2つを使い分け
必須アプリ9選で興味深いのは、「SNOW」と「Ulike」というカメラアプリが2つ入っている点です。調査によると、around20の自撮りカメラアプリの平均ダウンロード数は平均2.7個という結果となっており、複数のカメラアプリを利用していることがわかっています。
グループインタビューでは各アプリを使い分けしているという実態も明らかになっており、「少人数での自撮りやスタンプ機能を楽しむときはSNOW、自撮りを盛りたい時はUlike」「一緒に写真を撮る友達と相談して使うアプリを決める」などの声もありました。
お小遣い稼ぎに「メルカリ」を活用
またフリマアプリ「メルカリ」が入っているのも、近年の特徴と言えるでしょう。グループインタビューでは、「いらなくなったヲタ活グッズや服、コスメなどを販売している」という声や、「オリジナルグッズを作り販売をしている」など、販売することを目的とした声が多く上がり、ちょっとしたお小遣い稼ぎとして活用していることがわかります。
また購入する場合は、ハイブランド品など定価ではなかなか手を出せないブランドの商品を購入することが多いようです。