※本記事は、2020年11月25日刊行の定期誌『MarkeZine』59号に掲載したものです。
以下4名の方からコメントをいただきました。
株式会社Gunosy 石井健輔氏/KDDI株式会社 馬場剛史氏/
株式会社出前館 高木翔太氏/ネスレ日本株式会社 小堺吉樹氏
広告媒体を選ぶときに意識していることは?(Gunosy・石井健輔氏)
株式会社Gunosy メディア事業本部
グノシー事業部 マーケティンググループ・マネージャー 石井健輔氏Profile
セプテーニにて2年間アプリプロモーションを経験。2018年よりGunosyに参画。主要事業であるグノシーのマーケティング責任者としてサービス企画、データ分析、テレビCM、デジタルプロモーションなど幅広く従事。
注目している媒体
- プラットフォーマー:TikTok、Instagram
- コンテンツメディア:Spotify
- 動画メディア:テレビCM、Reels(Instagramの新機能)
- アプリ:特になし
前提として、目的に沿ったKPIが計測可能であることを最重視しています。モバイルアプリ業界では人や外部環境の変化が早く、経験則に基づいた施策の再現可能性が著しく低いため、数値を共通言語に持ち、PDCAを回すことが可能な広告媒体を優先しています。
その前提で、中長期で伸びていくメディアを使ったプロモーション方法を検証しておくことは意識しています。現在は以下3つのテーマに着目しています。
耳の過処分時間・広告在庫の増加
1つ目は、コロナ禍において音声・音楽など耳の過処分時間・広告在庫が増加したこと。耳での情報収集という新しい市場が現れることで、広告としての価値も増していくと考えています。
ショートムービー領域の活性化
2つ目は、大手プラットフォーマーの本格参入によるショートムービー領域の活性化。TikTokの国内での浸透はもちろんのこと、InstagramにおけるReels(リール)のリリースやYouTubeの短尺動画のアップデートにより、若者を中心に短尺動画のユーザー数が大きく伸長しています。今までテレビCMなどで慣れ親しんだ15秒の動画広告から、5秒以下の短尺動画というフォーマットも主流になっていくのではないかと考えています。
オフライン広告の再評価
3つ目は、iOS14の影響による、オフライン広告の再評価。ターゲティング広告に制限が設けられることで、各社オンオフ統合マーケティングに必然的に向き合う必要が出てきます。これにより今までラストクリックのCPA計測だけでは評価できていなかった広告媒体を、再度見直す動きが出ると考えています。