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『秘密結社 鷹の爪』吉田くんはなぜフォロワー数20万に? Twitterアカウント育成の方法論

吉田くんのアカウントが大切にする世界観

 今度は、弊社コンテンツである「秘密結社 鷹の爪」の吉田くんTwitter公式アカウントの育成で実際に心がけていることをご紹介します。

 同アカウントは、開設して間もない時期でも約8万人のフォロワーがいましたが、その多くは元々作者Frogmanのファンだったユーザーであり、年齢層が高い傾向がありました。そこで2018年、既存フォロワー以外にTwitterネイティブの若年層フォロワーを獲得するために、20代の若手社員をSNS担当にアサインし、若年層をターゲットとした運営方針に変更しました。その結果、フォロワー数は201,849人(2020年12月)に増え、そのうち10代~20代の割合は約70%になりました。

 フォロワー獲得に向けて行った施策のルールは、アニメの世界観からはみ出さないようにすることです。鷹の爪はアニメの放送をしていたため、アニメで知ったファンが多いです。新たなフォロワーの獲得も重要ですが、ファンが好きな吉田くんを保つために、吉田くんがいいそうなセリフをアニメから抜粋して使用しています。

 また、吉田くんは島根県出身であるため、島根県に関するネタをトレンドと合わせて投稿しています。これもアニメの世界観と統一できるため、トレンドで流入してきたファンの獲得ができるだけでなく、アニメファンのいいね・RTが獲得できます。

キャラクターを「一人歩き」させない

 では、アカウント育成に成功している他社の事例も見てみましょう。

 カルビーさんでは「やめられないとまらない」でおなじみのかっぱえびせんの公式キャラクター「かっぱえび家」のアカウント運用を行っています。現在フォロワー数は162,208人(2020年12月時点)で、月間の平均フォロワー獲得数は10,000人にも上っています。かっぱえびせんのマーケティング担当者の方にも話を伺い、「かっぱえび家」フォロワー獲得の成功要因を考察しました。

 フォロワー獲得成功の理由として考えられるのは、プレゼントキャンペーンも交えながら、かっぱえびせんのオフィシャルサイトとSNS(Twitterアカウント)で異なるコンテンツを発信し、多方面からファンを獲得していることです。

 Twitter上では、トレンドに上がりそうな記念日(〇〇の日)や、季節にあった流行ネタをキャラクターと掛け合わせることで、フォロワー外のユーザーにもリーチし、オフィシャルサイトでは流入できないファン層の獲得につながっているのだと考えられます。

 加えて、かっぱえび家アカウントの投稿で工夫されているのは、キャラクターが一人歩きをしないようにしていることです。

 キャラクター単体ではなく、キャラクターと商品を一緒に載せたり、イラストのロゴや背景を商品に寄せたデザインにしたりと、商品の高い認知度を活かした投稿を心がけているようにしています。これにより、初めて投稿を見るユーザーにもかっぱえびせんの投稿であることを認知させながら、かっぱえびせんのキャラクターが「かっぱえび家」であることを印象づけることができるといいます。

 下の投稿は、七夕の日に公開されたもので、トレンドに上がる季節ネタとキャラクターを掛け合わせた内容です。最後のオチで商品を見せることでキャラクターと商品の両方を認知につなげています。

 以上で、3回にわたって続いてきた本連載は終了となります。いかがでしたでしょうか。キャラクターでしか出せない強み、その広い可能性に興味を持っていただけたなら幸いです。お伝えしたノウハウが、今後のプロモーションの参考になればと思います。

キャラクターマーケティングの事例はWebサイトでも掲載中

 ディー・エル・イーのWebサイトでは、本記事にはないキャラクターマーケティングの事例やソリューションを紹介しています。キャラクターマーケティングに関する情報を知りたい方は下の関連リンクをご確認ください!

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この記事の著者

家田 玲衣奈(イエダ レイナ)

大学時にIT企業のインターンにて、SNSマーケティングの経験を経て株式会社ディー・エル・イー(DLE)に入社。YoutubeやSNSなどを活用した自社IPのBtoCマーケティングおよびWebを中心とした自社のBtoBマーケティングを担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/12/18 08:00 https://markezine.jp/article/detail/35053

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