DAU増加以外にも得られた成果
――この1年を通じてDAUの増加以外に得られた成果はありましたか。
お客様の社内での利用率の増加です。会社の20~30%の社員だけがTeamsを使っていたお客様が、100%近い社員の方が利用するようになってきています。3月くらいからリモートワークを余儀なくされた企業が多い中で、Microsoft 365を契約されているお客様はリモートワーク環境を整えるためにすぐ使えるTeamsの活用を始めていただけたのだと思います。
その際に、地味に活躍したのがマニュアルです。日本では使い方の指南書を求められるお客様が多いため、新型コロナウイルスの流行前から、ユーザーマニュアルや、1機能を1ページで解説するクイックガイドを用意していたことが、急な利用増加に対しても対応できる状況につながったと思います。
使い方に関するビデオも64種類作成したのですが、どの動画のPVも増加していました。
今後はプラットフォーム化とSMBへの展開を強化
――最後に、今後の展望をお聞かせください。
大きく二つあります。一つはコラボレーションのプラットフォーム化を進めていくことです。すでにWeb会議、チャット、ファイル共有、通話の4つのサービスを提供していますが、今後は他社サービスとの連携も強化し、Teamsをコミュニケーションの基盤として活用できるよう整えたいです。
直近では、クラウド名刺管理サービスの「Sansan」やピアボーナスの「Unipos」との連携を進めました。Sansanに関しては、社外の方でも名刺情報をもとにすぐTeamsのミーティングに追加でき、会議をした人の履歴も確認可能です。Teams上でオンライン名刺交換も行えます。

一方、Uniposに関しては、同サービスの特徴であるピアボーナスの送信がTeamsのチャットで可能になります。リモートワークでの名刺交換やコミュニケーション不足は、あらゆるお客様にとって課題になっています。その課題解決にTeamsがプラットフォームとしてお役に立てるとうれしいですね。
もう一つは、中小企業向けの導入促進です。現在我々は日本独自のMicrosoft 365のプランとして「リモートワークスタータープラン」を提供し、中小企業の皆様の導入ハードルを少しでも下げられるよう努力しています。また、地方企業のDXを推進するべく、山口フィナンシャルグループ(以下、YMFG)様との連携を始めました。この取り組みでは、YMFG様が地元のお客様にDXを提案する際に、その動きをお手伝いできるようTeamsの教材コンテンツやワークショップを提供しています。
今後も様々な取り組みを通じて、より多くの方にTeamsを利用していただけるようにしていきたいです。