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購買だけじゃない!日本の責任者が語る、Amazon広告で実現するフルファネルマーケティング

Amazonは商品との出会いの場である

MZ:先ほど、広告プロダクトを整えているというお話がありました。確かに多岐にわたる広告のラインアップがありますが、どのように活用を検討するのがいいのでしょうか。

塚本:Amazon広告ではAmazon内外で生活者との様々な接点を用意しています。そのため、従来のROASを追求して最終的にAmazonで購買につなげる以外にも、多彩な使い方が可能です。たとえばAmazon外の接点には、Fire TVやゲームのライブストリーミングを配信するTwitchなどがあります。

 生活者がAmazonの内外を好きなように行き来しているわけです。その点を踏まえ、機会があると思われる場所で広告主様がお買い物体験に価値を加えられるようなプロダクトの開発・提供を進めています。

MZ:個人的に、Amazon広告が認知やブランディングなどの上位ファネルに効くのが意外なのですが、何かそれを示すデータなどはあるのでしょうか。

塚本:これまでの調査でわかったのは、Amazonは商品との出会いの場として使われているということです。というのも、Amazon訪問者の69%がビッグワードで検索しているんです(2020年マクロミル調査)。たとえばビールであれば、特定の商品名ではなく「クラフトビール」などのカテゴリー単位で検索しているんです。また、74%が「予定外の新商品を見つけて購入した」と答えていました。

MZ:なるほど。ECはある程度狙いを定めて買い物をする印象がありましたが、認知・検討フェーズの生活者がAmazon内にはたくさんいると。

塚本:「ビールで何かないかな」と探しているわけですから、仮にその場で購買に至らずとも、広告接触していれば、ブランディングに一定の効果があると見ています。

Amazonトップのジャックが可能に

MZ:ファネルの上部の領域である認知・検討にもAmazon広告が活用できるのは、新たな発見でした。

塚本:今後も上位ファネルに対しアプローチできるプロダクトの強化は進めていきたいと考えています。ただ、これまでの特定商品のROAS向上を否定するわけではなく、様々な使い方を提示していきたいです。

 たとえば、Fire TVなどを活用したAmazon外でのブランディング施策もあれば、Amazon上で認知から購買まで全方位で広告を活用し、中長期的なROASを達成していくこともできると思います。お買い物行動からインサイトを把握し、キャンペーンのPDCAを細かく回しながら最適な組み合わせを模索できるのが、我々の一番の強みです。仮に購買の場がAmazonの外になっても、前述のように生活者にも企業にもそれは価値を提供できていると考えています。

MZ:なるほど。ちなみに2020年で新たにローンチしたプロダクトはありますか。

塚本:2020年ローンチしたプロダクトで代表的なのが、Amazonのトップで宣伝できる広告です。私も長くインターネット広告業界にいますが、純広告の中でもかなり大きなインパクトを残せるものではないかと思っています。

 また、配送時の緩衝材や段ボールを活用した広告の事例もあります。「映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!」とコラボした、“緩ショーン材”はSNSなどを中心に大きく話題となりました。また、2020年9月には、あいみょんさんの3rdアルバムリリースを記念して、Amazonで商品を注文いただいた際にレコード台を模したオリジナルボックスで発送しました。

ひつじの緩ショーン材
ひつじの緩ショーン材

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/01/12 08:00 https://markezine.jp/article/detail/35207

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