SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

世界のトレンドを読む

AIが変えるマーケティングの未来――パーソナライズ自動化、A/Bテスト不要が当たり前になる?

A/Bテストは必要ない?AIが予測するマーケティング効果

 パーソナライゼーションと並び「Predictive Marketing(予測マーケティング)」という領域も、AIの進化とともに発展する可能性がある。

 マーケティング効果を調べるために実施されているA/Bテスト。文言、色、レイアウト、時間などを変えることで、Aパターン、Bパターンのどちらの効果が高いのか分析するもので、マーケティング分野ではかなり広く実施されている方法と言えるだろう。

 AIを活用した予測マーケティングが普及すると、このA/Bテストは過去のものになる可能性がある。過去の膨大なデータから、どのようなキャンペーンの効果が高いのかAIが予測してしまうからだ。

 Facebook、Instagram、Google上の広告キャンペーンに特化した「Pattern89」は機械学習による予測マーケティングを行うプラットフォーム。

Pattern89Webサイト
Pattern89Webサイトより引用

 Pattern89のWebサイトでは、世界的な広告代理店Ogilvyが実施したAIキャンペーンの実験結果が紹介されている。

 Ogilvyの顧客企業である靴ブランドの広告キャンペーンで、Pattern89によるAIキャンペーンと通常のキャンペーンを同時に実施し、AIによるキャンペーンがどれほど効果につながるのかを調べた。

 Pattern89は、広告キャンペーンにおける画像の色や文字数、また効果的な絵文字などを教えてくれる。その情報に沿って広告を最適化した。結果は、通常キャンペーンに比べ、AIキャンペーンでは、インプレッションは41%増、コストとなるインプレッション単価は29%減、収益は5%増加したという。

 上記で紹介した他にも、AIチャットボットのDriftやAIアシスタントのCoversica、さらにAIによるレピュテーション管理Yextなど、マーケティング分野に特化したAIツールは多数存在する。

 マーケティング領域では、これまでマーケターの属人的な経験・知識・スキルに頼っていた節がある。また「データドリブンのマーケティング」が重要と言われながらも、十分なだけのデータを入手し、適切な方法で分析し、アウトプットにつなげていたケースは少数と言えるのではないだろうか。真にデータドリブンなマーケティングとは、AIツールの普及によって実現されるのかもしれない。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
世界のトレンドを読む連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

細谷 元(Livit)(ホソヤ ゲン)

生成AI関連のトピックを中心に執筆。最近の注目トピック/キーワード:エージェンティックAI、LangGraph、Deep Research、Anthropic、オープンソースモデル

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/01/20 08:00 https://markezine.jp/article/detail/35321

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング