SKYFLAG導入から2週間で広告収益率は4倍に
――SKYFLAGの導入によって、広告収益やユーザーの行動にどのような変化がみられましたか。
横山:導入して2週間程度で、デイリー平均での収益が目に見えて増加しました。前広告事業者のオファーウォールと比較して、広告収益は約4倍です。導入から3ヵ月以上経ちますが、現状売り上げが落ちることはなく増益が続いています。
花田:もちろん収益だけでなく、ユーザーの行動も変わってきている印象です。以前のオファーウォールでも、クレジットカードの新規契約などの案件によって瞬間的に広告収益が増加することはありましたが、それはあくまで一過性の現象でした。
一方SKYFLAG導入後は、デイリー平均広告収益が右肩上がりになっています。これはユーザーと広告のマッチングがうまくいっている証拠だと思います。
横山:マンガアプリの性質上、運営側が把握している、元々収益の上がりやすい曜日やタイミングがありますが、DAUが低いと予想した日にも一定の収益が出ているのはうれしい誤算でしたね。
――他広告事業者とコンバージョンのタイミングが異なる点について、どのような理由が考えられますか。
保立:ゲームアプリ案件では成果地点では数週間かかるものもあり、そのような案件での収益が後から上がってきているのが要因です。またゲームアプリ案件は、他ジャンルの案件よりも単価が高く収益に大きく貢献します。
長谷川:加えて、SKYFLAGの独自機能である「ステップアップリワード広告」も要因と考えております。「ステップアップリワード広告」とは、1つの案件に複数の成果地点を設定し段階的に収益が発生するものです。ユーザーが深い成果地点まで到達する程高い収益が発生する仕組みになっており、弊社の独自のノウハウをもとに成果地点・インセンティブ設計を行っています。
読者と作品をつなぐオファーウォール活用へ
――マンガほっとにおいてオファーウォールを運営していく上で、今後ユーザーにどのような価値を提供していきたいとお考えでしょうか。
花田:今は、雑誌やコミックスなどの紙媒体が売れない時代です。出版社として、新しく生み出された無名の作品が誰にも読まれずに埋もれてしまう状況を憂いていますが、一方で、おもしろいかどうかわからない作品に対してお金を払ってもらうハードルの高さも理解しています。
課金の一歩手前、まずは作品を知ってもらう方法として、オファーウォールは非常に有効です。SKYFLAGの取り扱う案件は広告単価が非常に高い分、チケット報酬も多く設定できるため、目当ての作品を読んで余ったチケットは他の作品へ触れるために消費してもらい、おもしろかったら課金してもらう。広告を通じて作品と読者をつなぐ仕組みとして、今後もオファーウォールを活用したいと考えています。
――Skyfallとしては、オファーウォールを含めた広告マネタイズにおいてどのような予測を描いているのでしょうか? 今後の展望について教えてください。
長谷川:冒頭で横山様がおっしゃっていたように、Appleのプライバシー強化などの要因によって、広告マネタイズ領域において大きな変化が起こると考えております。
より多くのメディア様、アプリ事業者様にSKYFLAGをご活用いただけるよう、市場環境の変化に対応したプロダクトアップデートを重ねていき、新たな広告マネタイズの柱として中長期的にサポートしていけるよう尽力してまいります。