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全国コンテンツマーケティング探訪~現場の声からヒントを得る

動画に出演した営業スタッフの成約率が上昇!広島のリフォーム会社が作ったコンテンツマーケの好循環

 新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの企業がプロモーション方法を見直しつつある。そんななか、オーディエンスにとって有益な情報を適切なタイミング、方法で伝えるコンテンツマーケティングが改めて注目されている。本連載では、コンテンツマーケティングに取り組む全国の企業を取材し、現場で蓄積されたノウハウを学ぶ。第1回は、広島県で住宅リフォームを手掛けるマエダハウジング(広島市)の事例を紹介する。

コンテンツ制作は「情報を開示し信頼を得るため」

 マエダハウジングは、広島県内を主な商圏として住宅リフォームのサービスを展開している。過去に「先進的なリフォーム事業者表彰(経済産業大臣表彰)」を受賞。リフォーム実績数は2万4,000件を誇るなど、1995年の創業以来、地元・広島で着実に顧客の信頼を獲得してきた。

 もともとは来店接客や見学会で顧客の認知を広めてきた同社だが、新型コロナの感染拡大にともない対面型営業が難しくなってきたこともあり、昨年からデジタルのコンテンツに力を入れている。とはいえ、これまでもコンテンツに無関心だったわけではない。ホームページ上でリフォーム業者の選び方や住宅ローンについて解説する記事を公開したり、リフォームのノウハウをまとめた独自の漫画や雑誌を制作したりと、従来からコンテンツ制作には力を入れていた。2020年1月に同社に入社した販促企画室の槇田晴吾室長は「入社直後からコンテンツはかなり充実しているという印象を受けた」と説明する。

マエダハウジング 販促企画室 槇田晴吾室長コンテンツ戦略の責任者を務めている
マエダハウジング 販促企画室 槇田晴吾室長
コンテンツ戦略の責任者を務めている

 コンテンツマーケティングの基本ともいえる「顧客にとって有益な情報を届ける」という考え方を実践している同社の姿勢は、前田政登己(まさとみ)社長の思いによる部分が大きい。「リフォーム業界は代金や施工の部分で不透明という印象を抱く方も多い。そういった情報を積極的に開示していくことで、顧客の信頼を得ていこうという思いがある」と槇田室長は前田社長の思いを代弁する。

 同社に入社する以前は、スポーツ用品販売会社でホームページ制作、集客などを担当していたという槇田室長。マエダハウジングがコンテンツのデジタルシフトを進めようとしていたタイミングで入社し、コンテンツの企画、運営の責任者を務めている。

週1回YouTubeを更新。53万回再生の動画も

 槇田室長が入社後に取り組んだのが動画制作だった。以前からあったYouTube公式チャンネルの運営に力を入れ、週に一度のペースで更新を続けている。出演者は同社の営業スタッフだけでなく、コンセントやキッチンなど住宅設備の修繕を担当する「サポーターズ」と呼ばれる社員などだ。

 撮影は販促企画室の社員らが担当。動画の内容は「リノベーションの施工例」「おすすめ住宅設備の紹介」「住宅設備の修繕方法の解説」など、多岐に渡る。多くの再生回数を得ている動画もあり、2020年8月にアップされた同社が施工した新築物件を紹介する動画は53万回再生されている(2021年3月執筆時点)

2020年8月にアップされた同社が施工した新築物件を紹介する動画

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この記事の著者

山田 太一(ヤマダ タイチ)

エディター、コンテンツマーケティングコンサルタント。産経新聞記者、人材採用広告会社の営業を経て、クマベイスに入社。クライアントワークにあたるとともに、コンテンツマーケティングやコンテンツ戦略の海外事例を研究する。熊本県出身。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/03/29 08:00 https://markezine.jp/article/detail/35414

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