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MarkeZine Day 2025 Retail

全国コンテンツマーケティング探訪~現場の声からヒントを得る

動画に出演した営業スタッフの成約率が上昇!広島のリフォーム会社が作ったコンテンツマーケの好循環

既存顧客向けのコンテンツはマガジン誌で発信

 これまで見てきたコンテンツは購入に至るまでの事例だが、同社では購入後に顧客エンゲージメントを高めるコンテンツも用意している。そのコンテンツは「くらうど」と呼ばれる、マエダハウジングを利用した顧客向けに年に4回発行される独自のマガジン誌だ。制作は同社のグループ会社で、コンテンツ制作などを行う「ザメディアジョン」(広島市)が担っている。グループ会社にコンテンツ制作会社があるのも、コンテンツに力を入れている同社の特徴を表しているといえるだろう。

 くらうどでは、リノベーション事例だけでなく、料理のレシピやおすすめの飲食店、おすすめの映画などの情報が並ぶ。一見リフォームとは関係がないように思えるが、リフォーム後の「暮らし」に役立つ情報という点では一貫しており、「いつかお知り合いでリフォームを考えている方がいれば、マエダハウジングを思い出してもらえるように」(槇田室長)という狙いがあるという。

マエダハウジングを利用した顧客向けに発行される独自のマガジン誌「くらうど」
マエダハウジングを利用した顧客向けに発行される独自のマガジン誌「くらうど」

継続的な発信のための体制とは?

 コンテンツ企画、制作に携わる販促企画室のスタッフは槇田室長を入れて4人。動画の撮影の際には営業スタッフ1人が加わるというが、コンテンツの制作量から考えれば人数は決して多くない。質の高いコンテンツを少ないリソースで生み出せている秘密は、「細かい作業を伴う業務は外部に委託する」という点にある。コンテンツの企画、ライティングや動画の撮影などは自社で行うが、編集作業は外部に委託しているという。自社でどこまで携わるかはっきり線引きを行うことで、効率よくコンテンツを継続的に作り出せているのだ。「優秀な委託先を見つけることもコンテンツマーケティングの成功要因の一つ」と槇田室長は強調する。

 今後は、前述のように若年層にリーチできるコンテンツ作りに力を入れていきたいとしている。そのために、若年層に刺さりそうなライフスタイルを取り入れているリノベーション事例を取材・発信していく方針だ。コンテンツマーケティングのお手本のような思想を持つ同社の今後の展開に注目していきたい。

【取材・執筆担当】クマベイス 山田太一

エディター、コンテンツマーケティングコンサルタント。産経新聞記者、人材採用広告会社の営業を経て、クマベイスに入社。クライアントワークにあたるとともに、コンテンツマーケティングやコンテンツ戦略の海外事例を研究する。熊本県出身。

山田氏が海外の様々なコンテンツマーケティング事例を解説する「海外コンテンツマーケティング探訪~業界横断で使える「型」を手に入れる」はこちらから!

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この記事の著者

山田 太一(ヤマダ タイチ)

エディター、コンテンツマーケティングコンサルタント。産経新聞記者、人材採用広告会社の営業を経て、クマベイスに入社。クライアントワークにあたるとともに、コンテンツマーケティングやコンテンツ戦略の海外事例を研究する。熊本県出身。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/03/29 08:00 https://markezine.jp/article/detail/35414

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