Instagramマーケは難易度が高い?
新型コロナウイルスの影響によりオンラインコミュニケーションの重要性が高まっている今、改めてSNSマーケティングに注力する企業が増えています。とりわけInstagramは、度重なる機能拡張によりユーザーとのコミュニケーションの幅が広がったことで、大きな注目を集めています。しかしながら、効果が実感しにくいという声や、現場の担当者と経営者・マーケティング責任者の認識に“ズレ”が生じているという悩みも聞こえてきます。そこで今回、2本の記事を通じて、Instagramマーケティングを難しくしている要因は何なのか、どのように解決していけばよいかを検討していきます。
(2)Instagramに予算がかけづらい構造的な問題(前編・本記事)
(3)「予算は少ないが仕事は多い」現場の苦悩(後編・近日公開予定)
私はテテマーチで取締役をしています、松重と申します。2015年にSNSマーケティング支援の事業を立ち上げ、Instagramのビジネス活用メディア「インスタアンテナ」、Instagramキャンペーンツール「CAMPiN(キャンピン)」などのサービスをリリースしてきました。2020年にはInstagram分析のSaaSツール「SINIS(サイニス)」をリリースし、現在およそ2万8,000のInstagramアカウントにご利用いただいています。今回、SINISのユーザーにInstagramの利用状況やお悩みについての実態を調査しました。
【調査概要】
・回答者数:173名
・回答期間:2021年2月16日~2021年2月23日
・回答者の属性:SINISを利用しているInstagram担当者
担当者は「PLAN、DO、CHECK」の難しさに悩んでいる
次の図は「Instagramマーケティングの実務における悩み」を聞いた結果です。
この結果から、次の2つがInstagram担当者の大きな課題になっていることがわかります。
・フィード投稿の企画・制作・管理が難しい
・アカウントの分析・考察・レポーティングが難しい
実は2020年5月ごろにアンケートを実施したときも同様の傾向がみられており、オーガニックでフォロワー数を増やそうとしたとき、必ず直面する普遍的な課題と言えるでしょう。この2つは言い換えると、“PDC”の部分。Instagramマーケティングでは「どんな投稿をすれば良いのか(PLAN・DO)」「どうやって投稿を振り返れば良いのか(CHECK)」という適切なPDCAサイクルが回っていない、ということが問題になっているようです。
では、なぜInstagramではPDCAを回すのが難しいのか。その要因は、下記の3つに集約されると考えています。順を追って説明したいと思います。
InstagramでPDCAを回すのが難しい要因
(1)コンテンツのトレンドの移り変わりが激しい(2)画像の重要性が特に高いSNSである
(3)複雑なアルゴリズムを理解しなければいけない