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I-ne×Nateeに聞く、Z世代インサイトの最前線とTikTokプロモーションを使ったブランド戦略

 近年注目を集めている「Z世代」。今後の消費の中心を担う世代であると同時に、生まれながらのデジタルネイティブ世代として、スマホやSNSを使いこなすこの層への理解は、マーケターにとって重要なものになっている。明らかに他の年齢層と異なる価値観や、そこから生まれる行動スタイルを持つZ世代の実態に迫るべく、本記事では彼らがハマるTikTokのプロモーション活用について、TikTokに特化したインフルエンサーマーケティング事業を行う株式会社Natee(ナティ)と、BOTANISTをはじめとしたブランドを展開する株式会社I-ne (アイエヌイー)のブランドプロモーションの担当者にインタビューを実施した。

TikTokプロモーションの勝ち筋を見つけに

――今回ブランド訴求にTikTokを活用したプロモーション施策を実施されましたが、TikTokを選んだ理由は何だったのでしょうか。

小林:TikTok上でのクリエイターを活用したプロモーションでの成功法を探るためです。弊社では、YouTubeやInstagramではすでにクリエイターを活用していて、自社の中でも勝ち筋が見つけられていました。

 TikTokも2018年頃から盛り上がりを見せていて、僕らも注目して少しずつ検証を行っていきました。しかし運用型広告による少額のテスト配信がほとんどで、あまり結果が出ていませんでした。それでもなんとかTikTokにおける勝ち筋を見つけ出したいと思い、2020年下期は株式会社Natee(以下、Natee)様にお願いして新しいプロモーションを仕掛けることにしました。

株式会社I-ne 小林氏
株式会社I-ne ブランドプロモーション部 ADプランニング課 小林 禎亮氏

小林:また、TikTokは瑛人の「香水」など、UGC起点で1つのコンテンツが社会現象になる可能性を秘めたプラットフォームだと思っていて、それをいかに生み出せるのかを見つけたい思いもありました。TikTokはフォロワーが多くなくても1本の動画が伸びれば一気にスターダムを駆け上がれることがあります。そのバズを生み出す力が今最も高いプラットフォームなのではと見ています。

――訴求したヘアケアブランド「DROAS(ドロアス)」のターゲットは、まさにZ世代になるのでしょうか。

小林:そうですね。「DROAS」というブランド名は造語で、「泥で明日を作る」の意味が込められています。クレイビューティーブランドとして立ち上がり、2020年から本格的に市場へ展開し始めました。

小林:元々ブランドのコアターゲットは20代前半~中ごろに設定していました。社会人になり、少し良いものを使いたいと考える方たちに最初に手に取ってもらうブランドになりたいという思いを持っていました。ただし、実際に購入してくれているユーザー層を見ると、10代後半の方の割合が増えていたので、その層に対してTikTokでリーチしたいと考えていました。

Z世代の特徴である「情報をかじる」とは?

――株式会社I-ne(以下、I-ne)と一緒に取り組むにあたり、Nateeはどのような提案をしていったのでしょうか?

朝戸:当初I-ne様からは、「DROAS」の名前がTikTok上に残るようなことができないかというオーダーをいただきました。

 指定の楽曲やパフォーマンスがどんどん真似されて広がっていくような内容だったのですが、これまでの経験から難易度が高いことがわかっていました。そこで、皆が真似をするフォーマットを作るのではなく、しっかりと商品の便益が伝わっていくような企画設計をご提案させていただきました。

株式会社Natee 朝戸氏
株式会社Natee 執行役員 朝戸太將氏

朝戸:TikTok For Business Japanによる調査結果「Z世代白書」にもあるように、Z世代には情報を「かじる」という特徴があります。Z世代はこれまでの世代と比べ、日々浴びているコンテンツ数が圧倒的に多く、1コンテンツあたりの消費時間が短いです。そのため、芸能人やYouTuberからのおすすめであっても、1人の人からの発信だけで購買まで直結するような購買行動を取ることは少なくなっており、接触回数が多いことが購買動機につながるので、形を変えながら「便益と共に既視感を醸成していく」ことが大事になっています。

 その特性を考慮し、1人の人気なクリエイターを起用するのではなく、複数のクリエイターを起用して、キャンペーン期間中にZ世代が何度も「DROAS」に触れる仕掛けを提案しました。TikTokは短尺動画の投稿を通じて追体験を与えられるメディアなので、シャワー効果的な投稿により、多くの人が何度も見たことのある状態を作っていきました。

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TikTokでかじられる動画作成のポイント

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/03/16 10:00 https://markezine.jp/article/detail/35465

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