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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』特集

“共創”を通じて新しいJAPAN BRANDを確立する MOON-Xが目指すデジタル時代のモノづくり

「言葉」に表れないシグナルも顧客接点

――販売や顧客コミュニケーションにおいては、どのようなチャネルを用いていますか?

 販売チャネルについては、現在は2つのみです。一つが自社の公式ショップで、もう一つが最近はじめた楽天です。やはりお客様によって求めている販売チャネルは異なりますので、今後も少しずつ拡大していくことで、お客様のニーズに応えていきたいと思っています。

 一方、顧客接点に関してはかなり幅広く設定しています。まず商品に関するフィードバックは、スマホで簡単に入力できるインターフェースを整備しており、電話やEメール、SNSでのサポート対応といったものももちろん行っています。また僕たちはこうした「言「言葉」に表れないシグナルも顧客接点葉のやりとり」以外に現れるお客様の反応も、「顧客接点」として重視しています。たとえば「どのくらいの頻度で購入されているのか」「問い合わせを送った時の行動はどういったものだったのか」など、言葉に表れなくてもお客様のシグナルと言えるポイントはたくさんあります。こういった部分にもしっかり向き合うことで、製品やサービスを磨いていっています。

――新規の獲得と既存顧客のCRM施策は、それぞれどのようなことを行っているのでしょうか?

 まず新規獲得については、僕たちは製品に絶対の自信を持っているので「一度使っていただくこと」がとても大事だと考えています。そのため、新規からの間口を広げる施策を行っています。たとえば男性用スキンケアブランドの「SKIN X」は定期購入がメインの製品ですが、初回セットは洗顔、化粧水、保湿ローションといったメイン製品とあわせて、ハンドタオルやスキンケアハンドブックなどもつけて980円の値段で販売しています。

「SKINX」初回セット
「SKIN X」初回セット

 これは正直赤字となる金額設計なのですが、一度使っていただければ効果効能をわかってもらえるはずという自信があるので、こういった取り組みをしています。またスキンケアハンドブックを付けているのは、そもそも「スキンケアをどうしたら良いのかわからない」という方も多いので、ただ単に製品を送りつけるだけではなくて、メンズスキンケアとはどういうものか、また各製品をどういうふうに使えばいいかをわかりやすく伝えるようにしています。こういった取り組みを通じて、新規のお客様と向き合っているのもMOON-Xブランドの特徴だと思います。

 そして、既存のお客様との向き合い方に関しては、先ほどからお話ししているように、実際に使っていただいてる方からのご意見やフィードバックに対して真正面から向き合うことが最も重要だと考えています。

 たとえばCRAFT Xであれば「美味しいかどうか」だけではなく、香り、苦味、デザインなどすべての項目においてユーザーからフィードバックをいただき、それを生産者の木内酒造さんと一緒にすべて確認し、「ではこうしていきましょう」とお話しさせていただいています。元々1種類のみだった「クリスタルIPA」のパッケージデザインも、お客様からのご要望にお応えして現在では3種類ご用意しています。こういった取り組み自体が僕たちにとって重要なCRMであると考えています。

 これまで、ユーザーのフィードバックを元にサービス改善を行っていくというのは、インターネットの世界では当たり前でした。僕たちはそれをモノづくりの世界でも実現させていくことで、次世代のJAPAN BRANDを作っていきたいと思っています。

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“共創”の輪を広げていきたい

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 06:30 https://markezine.jp/article/detail/35559

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