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定期誌『MarkeZine』特集

“共創”を通じて新しいJAPAN BRANDを確立する MOON-Xが目指すデジタル時代のモノづくり

 元Facebook Japan代表の長谷川晋氏が2019年に立ち上げたMOON-X。クラフトビールブランドの「CRAFT X」からはじまり、現在は男性用スキンケアブランドの「SKIN X」、女性用スキンケアブランドの「BITOKA」の3ブランドを展開している。「日本のすばらしいモノづくりの作り手、消費者、そして企業との“共創”を通じて新しいJAPAN BRANDを確立したい」と話す長谷川氏に、MOON-Xを立ち上げた理由、ブランドをグロースさせるための戦略について尋ねた。

※本記事は、2021年2月25日刊行の定期誌『MarkeZine』62号に掲載したものです。

“共創”を通じて新しいJAPAN BRANDを確立する

MOON-X 株式会社Co-Founder,CEO 長谷川晋(はせがわ・しん)氏

2歳から9歳までアメリカ、シアトルで育つ。京都大学経済学部卒、体育会ハンドボール部主将。2000年に東京海上火災入社、法人営業担当。P&Gで10年間、Pampers・Gillette・Braun・SK-IIなどのマーケティングおよびマネジメントを統括。その後、楽天の上級執行役員としてグローバル17ヵ国および国内グループ全体のマーケティングを管掌。2015年Facebook Japanの代表取締役に就任、在任中にInstagramはMAU810万から3,300万に。2019年8月にMOON-XInc.を創業。

――長谷川さんはFacebook Japanの代表を退任されたのち、2019年8月にMOON-Xを創業されました。まずMOON-Xについて、創業された背景とあわせてお聞かせください。

 MOON-X創業の背景には、僕自身のこれまでの経験が強く関係しています。P&Gでは良いブランドや製品は人々の生活に素晴らしい影響を与えるという気づきがありましたし、楽天ではオンラインでモノを買うことへの可能性を強く感じました。そしてFacebookでは、世界中で情報発信のあり方が大きく変わっていく中で、企業と消費者のコミュニケーションも一方的から双方向へと変化していく様子を実感していました。

 またFacebook時代には地方自治体との連携プログラムで日本中を駆け回っていたのですが、その時に本当に良いモノを作ることができる会社、生産者の方が日本にはたくさんいらっしゃるということを、改めて実感しました。ただそういった会社や生産者のみなさんは、テクノロジーに苦手意識を持っていらっしゃる企業も多く、情報発信や販促に力を入れたいのに入れられていないところも多いと感じていました。せっかく素晴らしい製品があるのに、多くの方に知られていない状況はとてももったいないですよね。そこで、そういった企業・生産者のみなさまと、インターネット業界に強い人材がコラボレーションすることで、すごく大きなインパクトを与えることができるのではないかと考え、「日本のモノづくりとテクノロジーの融合」というミッションを掲げ、MOON-Xという会社を創業しました。

――現在はどのようなブランドを展開されているのでしょうか。

 「常陸野ネストビール」を手掛ける木内酒造さんと共同開発したクラフトビールブランドの「CRAFT X」からはじまり、現在は男性用スキンケアブランドの「SKIN X」、女性用スキンケアブランドの「BITOKA」という、3ブランドを展開しています。

 MOON-Xでは、作り手、そしてお客様との“共創”によって新しいJAPAN BRANDの確立を目指しています。具体的には、まず作り手と商品を共同開発し、MOON-Xが中心となり発信・販売を行います。そして商品を買っていただいたお客様からのフィードバックを元に商品・サービスの改良を行っていくというモデルです。私たちのブランドは「顧客に向き合って進化するブランド」と紹介していただくことが多いのですが、その背景にはこのモデルがあります。たとえばCRAFT Xのフラッグシップビールである「クリスタルIPA」は、2020年1月に正式販売を開始したものですが、実は現在発売されているものは3代目となります。缶にもロットNoが記載されており、初代ロット#000は2019年11月にテスト販売したもので、2代目が2020年1月に正式販売したもの。そして2020年8月から現在の3代目#002の販売を開始しています。販売するたびにユーザー調査を行い、お客様からの意見をもとに原材料や作り方を都度アップデートしているのです。またメインブランドのアップデートだけでなく、お客様からのご要望から季節限定ビールやギフトセットなども新たに作り販売しています。

MOON-Xのビジネスモデル
MOON-Xのビジネスモデル

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 06:30 https://markezine.jp/article/detail/35559

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