Yextは、コロナ禍における企業のオンライン情報発信の動向に関する調査を実施した。オンラインでの情報発信の主要な指標として、企業がYextのプラットフォーム上で更新した「公式な情報」の数を用いている。なお、この公式な情報は、営業時間、提供するサービス、購入可能な商品、臨時休業や閉店など、一般公開されるすべての情報を指す。
企業が更新した公式な情報の数は、前年比で75%増加
Yextの顧客企業が2020年に更新した公式な情報(※)の数は2019年に比べて75%増加。また、2月から3月の比較では、更新された情報の数が前月比2倍以上に増加している。更新数が急増した3月、4月、5月、6月以降も更新は頻繁に行われ、その後の6ヵ月間の数値も前年同期と比較して33%増と引き続き大幅な増加が見られた。
教育業界では、更新情報数が前年同月比154%増の月も
教育系の業界では、新型コロナウイルスの世界的大流行の発生当初は他の業種に若干後れをとったものの(Yextの調査では、教育業界の情報更新の数は調査対象の全10業種の中で4番目)、昨年後半にかけ、教育業界は熱心にオンラインの情報発信に取り組んだ。この結果、同業界で過去6ヵ月間に更新された公式な情報の数は前年同期比で全業種中2位となった。
1ヵ月に更新された情報の数は平均で前年同月比154%増を記録。教育機関は、主要なイベントの日程や学校行事予定表の変更、オンラインでの学習ポリシーやバーチャルツアーの追加などを通じ、積極的な情報発信に取り組んでいる。
医療業界では、年初の更新数が前年に比べ4倍に
医療業界では、患者の急増に合わせた新たな運用モデルの展開に加え、自社の公開情報に前四半期比でおよそ4倍に上る数の更新を行った。 こうした情報の更新の大半は年初に行われたものでしたが、7月以降も、2019年同期に比べて情報の更新量は65%増加している。
小売業界では、下半期に更新数が増加
小売業界での公式な情報の更新数は前四半期比(2020年3月~6月と2019年11月~2020年2月の比較)43%増にとどまっているが、2020年7月~12月については、前年同期比で26%増と一貫して増加した。
外食サービス業界では、年初の更新が増えるも後半でペースダウン
レストランやファーストフードチェーンの多くが、新型コロナウイルスの世界的大流行初期は情報更新を急増させましたが、その後はその更新のペースを継続できていない状況に陥った。外食業界における公式な情報の更新数は、2020年初頭に前四半期比79%増と急増したが、2020年後半は前年同期比でわずか14%増と振るわなかった。
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