5日かかったレポート作成が1時間に
――b→dashを導入したことで、どのようなことを実現できましたか。
間瀬:b→dashのDate Paletteによって、SQLの知識がない弊社のメンバーでもノーコードでデータの加工・統合を実現でき、様々なデータの統合によって分析可能な集計軸や指標が一気に増えました。b→dash導入以前にはできなかった「初回購入商品カテゴリ別のLTV分析」など様々なデータを掛け合わせた分析も行えるようになりました。
以前のBIツールではデータ統合ができていないために、一部のレポートはExcelを使って人力で作成していました。これにより、Excelにて大量のデータを処理するとPCが重くなる、複雑な作業によるヒューマンエラーが起きないようにチェック体制を整える必要があるといった課題も発生していました。
その結果、5営業日程度かかってしまっていたレポート作成も、b→dashの導入後は1時間程度の作業で済むようになり、圧倒的な工数削減を実現できました。
間瀬:そして、工数が削減できた分、データ分析の頻度も上がったので、マーケティング施策のPDCAをスピーディーに回すことができるようになり、成果につなげることができました。
また、b→dashはデータ分析だけではなく、メール配信に代表されるようなマーケティング施策を実施するためのデータ基盤としても活用することができています。
分析用に統合した顧客データやEC売上データ、店舗売上データを用いることで、「直近1ヵ月以内に店舗やECで商品を購入いただいたお客様」「ECと店舗の両方で商品を購入いただいたことがあるお客様」または「店舗でしか商品を購入いただいたことがないお客様」というように条件を指定するだけで、メール配信対象となるデータを抽出することができます。
このデータ抽出業務においても、b→dash導入以前は施策を実施するたびに手作業でデータ集計を行う必要があり、1回あたり数時間かかっていたのですが、b→dashを導入したことで数分から数十分で実施できるようになりました。
データ活用で重要なことは「前処理」をノーコードでできるかどうか
――今回の事例を通じて得られた気づきはありますか? またマーケターの皆様にデータ活用に関するアドバイスをお願いします。
間瀬:今回のb→dashの活用を通じて、データの統合や加工といった前処理作業がデータ活用において非常に重要ということに気付けました。BIツールの多くは、見やすくわかりやすい「グラフ」や「チャート」が作成できるので一見誰でも使いこなせそうなイメージを持たれる方が多いと思います。
ただ、BIツールを用いて「グラフ」や「チャート」を表示させるためには、分析したいデータを正しい形で準備しないといけません。このデータの「前処理」作業は非常に大変で、高度なSQLの知識が求められます。そのため誰でもできるわけではなく、システムベンダーに外注する必要が発生するなど、コストや工数が膨大になることが多いです。
そのため、BIツールを導入する際は、SQLが必要なデータの「前処理を誰がするのか」という点を意識された方がいいと思います。そして、もしSQLを扱えるメンバーがいないのであれば、SQLを用いずとも、ノーコードでデータの前処理を実現できるb→dashのようなツールを検討するのも一つです。
また、データマーケティングを実施するにあたり重要なのが、分析から施策まで一貫して使うことができるツールを利用することです。データマーケティングが分析だけで終わることは少なく、メール配信のような顧客へアプローチする施策も実施するはずです。この際、分析と施策で別のツールを使っていると、それぞれでデータを準備する手間がかかってしまいます。このような事態を引き起こさないためにも、分析と施策が一体化しているツールを選ぶことは重要です。
b→dashであればコストや工数を削減しながらマーケターが個人でデータ準備から分析までを行えて、マーケティング施策もスピーディーに回せるようになるので、導入するメリットは非常に大きいと思います。