SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

「withファン」レポート

「N=1を大切に」Soup Stock Tokyo・スマイルズが掲げる、SNS運用3つのスタンス

明日からすぐに使えるSNS投稿のコツ

Q3.中の人の熱量を上げる方法は?

徳力:熱意を伝えるのって重要だと思います。中の人の熱量を上げる方法ってどんなことがありますか。という質問です。

花摘:わかりやすい例でいうと、毎年、新年のごあいさつというのをやっています。全国のすべての店長が新年のごあいさつを書いていて、個店ごとにポスターとリーフレットとを作り、サイトにもして、みなさんに発信しています。全国規模の飲食でやるのはなかなかないと思いますが、こういう中の人の声を届ける取り組みを地道に公式で紹介していくことが重要だと思います。

 これは、インナーブランディングのヒーロー化にも近いかなと思います。私は、店長という仕事は舞台の主役だと思います。その人がいるから食べに行きたい、ということがチェーンであっても個人店と同じように起きているからです。そういう主役たちに前に出てもらい、声をしっかり届けていく場所を作ることで、中の人たちとしての熱量も高まっていきます。

徳力:わかりますね。これは、お店は当然こういう方向へいくでしょうし、これからはメーカーもこういう方向にいくのかなと思うんですよね。マスマーケティングの時代じゃなくなってきて。

Q4.どうやって好きを見つけるの?

徳力:今日のタイトルは「好きを見つけ、育てる」の「育てる」はよくわかりました。では、どうやって好きを見つけるのでしょうか、という質問。まだファンが少ない場合にどうやってファンになる人を探すのでしょうか。

出口:これまでのメインの企業SNSアカウントが「宣伝型で一方通行型」が多かったとすると、我々とカラビナハートさんが考えているSNSは「会話型(双方向)」をよしとしています。これは、フォロワーの方に聞いてもらうというより、ユーザーに対して「好き」を作りフォロワーになり、フォロワーが段々とファンになり、ファンが最終的にはブランドや企業について発話してくれるという形を理想とするものです。

出口:ここで好きを見つけるといっても、まだ繋がっていない好きになってくれそうな要素をもっている人をどう探すか。商品軸や、商品やサービスの体験で得られるベネフィットなどいろいろあります。それらは検索キーワードなどから見つけられるヒントがたくさんSNSにはあります。

花摘:今のお話を聞いて思い出しました。SNS担当あるあるだと思うのですが、エゴサーチをすごくしていると、「スープストックトーキョーでフリーズドライないかな?」「スープストックトーキョーに子供と行っていいのかな?」という、お客様からの声を見つけました。そういうときに公式で地道にお返事をして情報を伝えていくようにしていましたね。

 自分たちの商品について何かしらの検索で調べている人は多いので、検索のワードを工夫したり、店舗同様で困っているお客様がいらっしゃらないかなというスタンスで常に向かったりします。インスタに比べると、ツイッターはキーワードで拾いやすいですね。

徳力:最後に、3人から、明日からすぐに使えるSNSの投稿のコツを話してもらっておわりたいです。

出口:ファンをSNSでもプロセスに巻き込んでいくようにすること。「新しいパッケージが明日決まりそうですが、皆さんはどっちがいいですか」でもいいですし、「こんな天気の日に食べてみたいのは何?」とか。意見を聞くと相互的なコミュニケーションが変わってきます。

吉田:私も以前やってしまったことですが、「期間限定」「一部店舗/地域では取り扱いありません」をSNSで書くのは逃げの言葉。お知らせしておいてそれでは、前段の文章が吹き飛んでしまいます。最低限、どこでは売ってるよ、何日までは食べられるよ、という役立つ情報に変えて発信してください。

花摘:私もそれは意識してきました。限定店はすべてわかるようにツリー表記にします。

 わたしからのアドバイスは、スープストックトーキョーは特にですが、季節や相手の体調や健康を気遣う、というのはすごく大事だなと思います。お客さんに対して、「健やかにお過ごしください」「よい休日をお過ごしください」って伝えていくのを忘れないようにしたいです。今、特にそうした心遣いといいますか、柔らかな言葉を使っていきたいです。

徳力:今日は、いろいろとありがとうございました。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
「withファン」レポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

吉田 朗子(ヨシダ サエコ)

アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 マーケティング部

広告代理店とカナダでのワーキングホリデーを経て、2018年アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)入社。AMNでは、マーケティング部に所属しながら”寄り添う企業として”をスローガンにしウェビナー、イベントなどを開催中。個人では保護犬のボランティアなどを行いながらより良い未来を模索している。

アンバサダープログラム事業部:https://agilemedia.jp/ambassador-program

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

宮崎 綾子(ミヤザキ アヤコ)

編集者。編集プロダクション勤務を経て2009年に独立、“ひとり編プロ”アマルゴンを運営。PC・スマホ・ウェブ関連の技術&カルチャー書籍編集制作を中心に、PRコンテンツ企画など幅広く関わる。電子書籍の導入期にはImpress QuickBooksシリーズに参画。実績は https://amargon.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

田口 和裕(タグチ カズヒロ)

タイ在住のフリーライター。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイトなどを中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。著書に『できるfit メルカリ&LINE&Instagram&Facebook&Twitter 基本+活用ワザ』(インプレス・共著)、『ゼロからはじめるテレワーク実践ガイド ツールとアイデアで実現する「どこでも仕事」...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/05/21 08:00 https://markezine.jp/article/detail/35818

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング