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MarkeZine Day 2021 Spring

コロナ禍でも成長を遂げてきた2社に学ぶ、変化に強いBtoB組織の作り方

 世の中のデジタルシフトが急速に進み、いよいよ企業も変革しなければいけない時代。ただ、急激な変化に対応しきれていない企業が依然として多いようだ。特に、長らく同じビジネス様式で事業推進してきたBtoB組織にとって、組織変革は喫緊の課題ではないだろうか。3月に行われた「MarkeZine Day 2021 Spring」では、コニカミノルタジャパンの富家氏、ブイキューブの佐藤氏と、世の動きに先んじてデジタルシフトを推進した2社が登壇。モデレータにJX通信社の松本氏を迎え、変化に対応できるBtoB組織の作り方について議論した。

コロナ禍でも成長できたBtoB組織体制とは

(左)株式会社JX通信社 社長室 マーケティングマネージャー 松本健太郎氏(中央)株式会社ブイキューブ マーケティングソリューション室 室長 佐藤岳氏(右)コニカミノルタジャパン株式会社 マーケティングサービス事業統括部 富家翔平氏
(左)株式会社JX通信社 社長室 マーケティングマネージャー 松本健太郎氏
(中央)株式会社ブイキューブ マーケティングソリューション室 室長 佐藤岳氏
(右)コニカミノルタジャパン株式会社 マーケティングサービス事業統括部 富家翔平氏

松本:本日モデレーターを務めさせていただきます、JX通信社の松本です。本日は、「BtoBマーケティングの今後の戦略~変化に対応できる強い組織を作る~」というテーマでパネルディスカッションをしていきます。さっそくですが、各社どのような組織形態をとられているのか教えてください。

佐藤:2015年にブイキューブに入社し、ゼロからマーケティング組織を立ち上げました。施策を改善しながら、毎年着実に受注件数を伸ばしてきており、昨年はコロナ禍でも受注件数を急増させることができました。

2020年にマーケティング活動で創出した新規顧客からの受注数
2020年にマーケティング活動で創出した新規顧客からの受注数

 弊社では2017年から2020年12月までいわゆる「THE MODEL」体制を敷いていました。案件創出をマーケティング部門が、案件受注からフォローまでをカスタマーサクセスを含む営業部門が担当するという形です。今年からはマーケティング機能もすべて営業本部に統合しています。

2017年から2020年までのTHE MODEL体制
2017年から2020年までのTHE MODEL体制
2021年1月より営業本部へマーケティング本部を統合
2021年1月より営業本部へマーケティング本部を統合

松本:ありがとうございます。次に富家さんお願いします。

富家:僕はコニカミノルタジャパンで2017年に立ち上げられた、「営業プロセス改革とBtoBマーケティングプロジェクト」の推進を担当しています。

 当社もTHE MODEL体制を敷いておりますが、少し独特で、営業をリーダーに据えて、営業とマーケティング機能を混成させた体制を構築しています。

松本:マーケティングチームに営業リーダーを置いているのは、どのような理由からなのでしょう?

富家:マーケティングと営業の目線を合わせることを重視しているからです。BtoBではマーケティングと営業の間で、必ず何かしらの「調整」が発生すると思います。

 リードの管理ひとつとっても大変ですし、マーケティングと営業をしっかり連携させるためには、両者の細かくて泥臭い調整が必要。その調整をやりやすくするために、マーケティングチームに営業トップを置いています。

組織の成長に応じて、KPI・KGIを変えていく

松本:では、各部門のKPI設定について質問させてください。

 THE MODELにならって分業体制を敷いているのであれば、前工程と後工程を考慮した上でKPIを設定しなければいけません。マーケティングはインサイドセールスを、インサイドセールスはフィールドセールスを考慮したKPIにするべきですし、逆の流れもしかりです。

 このバランスをとるのが難しいところだと思いますが、組織全体のKPIのバランスは誰がどのように管理しているでしょうか?

富家:当社の場合、マーケティングのKGIはリード数・商談数・案件化数としています。前提として、「営業の売り上げ目標に対して不足している分をマーケが補う」という考えを持っていて、不足しているパイプラインをマーケティング経由で創出することを目的としています。

 最初からパイプラインの補完を目標にし、受注数をKGIにしていたわけではありません。マーケティングチームを立ち上げた当初は、とにかく商談を創出することを重視していました。そうすると、受注につながらないアポも生まれてしまいますが、営業チームとコミュニケーションを取りながら改善し、徐々に量から質へ転換させていきました。

 商談数、案件化数、パイプラインの創出と徐々に目標レベルを上げていき、いよいよマーケティングチームでも受注数をKGIに設定できるレベル感になってきたところですね。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2021/03/30 08:30 https://markezine.jp/article/detail/35865

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