SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究(AD)

Cookieベース vs クッキーレスのターゲティングを比較!日産×Teadsの挑戦とその成果

 Web広告分野で進む3rd Party Cookie規制。多くの企業が、Cookieが使えなくなるクッキーレス時代に向け、新たな広告技術を模索しているが、いち早く対応を始めているのが日産自動車だ。2020年4月、同社はインリード広告の広告配信プラットフォームを持つTeadsとグローバル・ディール・パートナー契約を結び、同年7月から日本国内でTeadsを活用したキャンペーンを展開。従来のCookieベースのターゲティング配信と、Teadsが提供するCookieを使わない「コンテキストターゲティング」で比較検証を行ったという。日産自動車 日本マーケティング本部 ブランド&メディア戦略部の塚原幹也氏にその成果を聞いた。

2020年、Teadsとグローバル・ディール・パートナー契約を締結

 1933年創業の日産自動車(以下、日産)は、創業以来「他がやらぬことをやる」という精神を掲げ、自動車業界の技術発展をけん引してきた。たとえば電気自動車分野では、高いバッテリー性能を持つリチウムイオン電池を1990年代から採用し、2000年以降も高パフォーマンスの蓄電池と自動車性能の向上に努め、この分野の研究・開発を先行してきた。このように、「技術の日産」というブランド力を背景に、様々なライフスタイルに合ったクルマをターゲット層に適切に提案していくのが、同社のマーケティング部隊の役割だ。

 日産自動車 日本マーケティング本部 ブランド&メディア戦略部の塚原幹也氏は、メディアグループに所属し、媒体社とのリレーションシップを通じて、ブランド訴求とマーケティングの推進、およびビジネスへの貢献に努めている。

 「私たちのグループは、日産ブランドの復活を目指す一方、『人々の生活を豊かに。イノベーションをドライブし続ける。』というコーポレートパーパスを消費者に届け、各車種モデルのマーケティングの一旦を担い、マーケティングのみならずビジネスに貢献することが求められています。具体的にいえば、新聞や雑誌、テレビなどのメディア全体を見て、収益ゾーンの高さやセールス状況など様々な市況を鑑みて投資を検討し、メッセージを届けることがミッション。私はそのなかで、特にデジタルメディア領域においてパフォーマンスの良いメディアを抽出し、新しい取り組みを積極的に採用してメッセージを発信する等のマーケティング活動の一端を担っています」(塚原氏)

日産自動車株式会社 日本マーケティング本部 ブランド&メディア戦略部 塚原幹也氏
日産自動車株式会社 日本マーケティング本部 ブランド&メディア戦略部 塚原幹也氏

 日産が、フランス発の広告プラットフォームのTeadsとグローバルパートナー契約を締結したのは、2020年4月のことだった。

多彩なクリエイティブ、クッキーレスのターゲティングに期待

 日産がTeadsを評価した第一の理由は、リッチなクリエイティブフォーマットだ。Teadsのインリード広告のフォーマットは多彩な表現力が特徴で、さらに社内にも戦略やキャンペーンの目的に応じ、様々なソリューションを提案する知見がある。従来のデータターゲティングを活用した配信や、ブランドリフトサーベイなどの分析も行える。

 そしてもう1つ、Teadsは、Cookieを使わない独自のターゲティング手法を持っていることも大きなポイントだった。その手法とは、(1)オーディエンスターゲティングと、(2)コンテキストターゲティングの2つのこと。(1)は、Teadsが独自で蓄積したデータを基盤に、オーディエンスをリアルタイムにプロファイリングして、マーケットのリードイニシアティブであるUnified IDや、Google Privacy Sandboxなどのソリューションを掛け合わせて、クッキーレスのターゲティングを実現する技術。(2)は、従来のキーワードターゲティングではなく、広告を掲載する記事の文脈を独自に解析して、500以上のTeads独自のセグメントに分類してターゲティングを行う手法だ。

 「日産社内としても、今後本格化するクッキーレス時代に向けて、『注意してメディア戦略を立案しよう』という動きがありました。そのため、Teadsの持つ多彩なリッチフォーマットやソリューションと共に、クッキーレスターゲティングに大きな魅力を感じました」と塚原氏。

 日産とTeadsのパートナーシップはグローバルで締結したもので、日本国内では日産 日本マーケティング本部と、Teads Japanが国内市場の特徴を見ながらローカライズし、クリエイティブ制作やプラン策定に当たる。特に目前に迫ったクッキーレス時代に向け、日産が採用したのが、コンテキストターゲティングによる広告配信だ。

 果たしてコンテキストターゲティングは、Cookieベースのターゲティングと比べて効果に違いはあるのか。そこで日産とTeads Japanは、2020年9月〜2021年2月にかけ、「日産ルークス(ROOX)」(以下、ルークス)のプロモーションに当たり、コンテキストターゲティングとCookieターゲティング配信でA/Bテストを行った。

次のページ
クッキーレスでも配信効率は良好、広告の再生完了単価はより安価に

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/05/31 10:00 https://markezine.jp/article/detail/36097

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング