質の高いユーザーを獲得できるTeadsのクリエイティブフォーマット
クッキーレスの配信については一定以上の成果を得たが、Teadsのもう1つの特徴であるリッチな表現力を持つクリエイティブフォーマットについては何か成果が出ているのか。
この点に関し、塚原氏は「ちょうど2021年3月現在、日産セレナ(以下、セレナ)のプロモーションや、その前には新型車キックスのローンチプロモーションなど、いろいろな車種・モデルでTeadsのクリエイティブを活用しています」と説明する。なかでもユニークなクリエイティブが、セレナで展開している「スワイプカルーセル」だ。
スワイプカルーセルは、ユーザーが広告画像や動画をスワイプすると、表示されるカルーセルを次々に切り替えられるインタラクティブな広告クリエイティブのこと。1つのバナーの中で、多様な情報を訴求できるので、「まだ展開中で詳しい分析はこれからですが、単純な1バナーのインプレッションより、セレナの様々な魅力を伝えられる訴求効果があると考えられます」(塚原氏)という。
広告を見たユーザーがスワイプするということは、それだけその広告に興味があり、より高いエンゲージメントを創出していると推測できる。スワイプして興味を持ったら、日産のWebサイトに飛んでさらに詳しい情報を読んでくれるので、誘導率は高い。そして、その分誘導単価は低くなるため、結果誘導効率が良い。また、間違ってバナーをクリックし、Webサイトやランディングページに誘導された場合、滞在時間は短く直帰率が増える傾向があるが、スワイプカルーセルによる誘導だと、滞在時間も長くなることがわかってきた。
「やはり、バナーが表示された時点で動画を見せたり、インタラクションを起こしてもらうことで、リンク先のコンテンツをきちんと読んでいただいたり、理解を深めたりなどの効果が生まれたと思います。これにより、『質の高いお客様を獲得できているのではないか』ということが現時点では見えています」(塚原氏)
今後はビジネスに直結するKPIも見て成果向上を目指す
デジタル広告におけるクッキーレスが本格化するなか、Teadsのソリューションや広告クリエイティブは、ターゲットとする層のなかでもより質の高いユーザーを獲得できることが、これまでの検証から見えてきた。これを受け、日産では「グローバルでパートナー契約を結んでいることもありますが、これからの時代を見据えた時、Teadsは非常に優れた広告ソリューションだと期待できます」(塚原氏)と評価している。
ただ一方で、塚原氏は「広告配信をして、単に直帰率の低減や滞在時間の向上、誘導効率の改善だけで満足しているわけではありません」とも語る。
「冒頭に説明したように、私たちの事業部には、ブランド力の向上とビジネスへの貢献、昨今の状況も鑑みた多角的なマーケティング活動が求められています。今回の検証により、ユーザーへの訴求力や、理解度の向上といった成果はある程度手応えが得られたので、今後はビジネスに直結するようなよりLower Funnelのオンライン上のKPIも確認しつつ、オフラインにおける行動変容などを捉えられるように工夫をし、ビジネス成果をしっかり把握して戦略立案を進めたいと思います」と塚原氏は意欲を見せている。
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Teadsでは年間を通し、特設サイト「Teadsクッキーレスサイト」よりセルフラーニングが可能です。クッキーレスへ向けた知識の習得やホワイトペーパーのダウンロードが可能ですので、ぜひご活用ください。