強調スニペット表示の法則
強調スニペットはすべての検索結果で表示されるわけではありません。ユーザーの検索意図に対し、端的な回答を返すことが望ましい場合に表示される傾向にあります。
よって「言葉の意味の解説」「会費など明確な回答ができる場合」「現象の理由」などの検索結果では、強調スニペットを見かけることが多いはずです。またユーザーの検索意図が明確になりやすい、複数語の検索で表示されやすくなることも特徴です。
実際に「文末脚注」という1語のキーワードで検索した時には表示されなかった強調スニペットが「文末脚注 参考文献」と2語になると表示される、などといったケースもあります。このようにユーザーの意図が明確になると、検索結果に強調スニペットが表示されやすくなると考えられています。

なお強調スニペットは基本的に検索結果の最上部に表示されますが、リスティング広告が表示される場合などはその下に表示されます。また画像や動画などが一緒に表示されるケースもあります。画像が含まれる際には、引用元の記事以外の画像が引用されることもあります。

強調スニペットをクリックすると、強調スニペットとして引用されている部分に直接遷移します。また、黄色くハイライトがかかるので、どの部分が引用されているかわかりやすくなっています。その際、表示されるURLが引用箇所を含むURLに変わりますが、これはGoogle Chromeによる機能になります。

強調スニペットが与える影響
ユーザーからすると、検索結果先に遷移せずに欲しい情報が入手できる可能性があるため、便利な機能であると言えます。しかし強調スニペットで引用された部分だけでは情報が不足している場合もあります。そのためサイト運用者側からすると、強調スニペットは嬉しいものの、サイトの中身が見られず残念と思う方もいるかもしれません。
たとえば「今すぐ眠気を覚ましたい!瞬時に眠気を飛ばす方法9選」という記事は、「9選」とタイトルにありますが、強調スニペットでは8番目の方法までしか引用されていません。そのため本文を読まないと情報は不足していると言えます。

また表示される情報量が限定的なため、ユーザーが誤解しかねない引用の仕方をされる場合もあり、ユーザーが誤った理解のまま検索結果を去ってしまうということも考えられます。
一方で強調スニペットにて得られた情報を元に、ユーザーが再検索することも考えられます。上記の場合だと「alt属性」の検索で言葉の意味を理解し、「alt属性 付け方」など発展した再検索を行うケースなどが想定されます。
以下は弊社が運用するナイルのSEO相談室における、キーワード「alt属性」のSearch Consoleのデータになります。期間内は基本的に1位ですが平均クリック率は10%以下となっています。
1位で10%以下というクリック率の値は平均的な1位のクリック率よりも低く、1位としての旨みはあまりないとも考えられます。

とはいえ強調スニペットで満足するようなユーザーは、たとえサイトに流入したとしても、ビジネスにつながりにくいとも考えられます。単純に知識として情報が欲しいだけだった可能性があるからです。PVがビジネスの大きなポイントになるサイト以外では、あまり悲観的になりすぎない方が良いと私は考えています。