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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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編集長インタビュー

マーケティングはビジネスパーソンの必須素養に。デジタル人材の育成を通して業績を伸ばす方法とは?

「学び」の定着に重要な2つのポイント

――続いて、リモートワーク時代の人材育成について、津下本さんの考えを聞かせてください。これまでの企業の教育は、OJTやセミナー参加と、対面が多い傾向にありました。しかしコロナ禍で、入社からずっとオンライン研修というケースも珍しくはありません。リモート環境下での人材育成は、どのような点に気をつけると良いでしょうか。

津下本:対面がオンラインになっても、何を学ぶかと同等に、「しっかり学べているか」の可視化が重要だと思います。書籍は体系立てて知識がまとまっていますが、理解度を測るのは難しいですし、講座も出席率ぐらいしか把握できないものが多くあります。ラーニング動画の見放題も、ただ見れば良いのではなく、理解しているかが重要です。自分ごとに置き換え、施策を実践できる力が得られるかが学びと育成の本質です。そこで重要なのは、続く仕組みと効果の可視化をすることだと考えています。

 また、実務でマーケティングに向き合っていると、決まりきった答えがない問いに挑むことも多々あります。コラーニングでは、「あなただったらどうしますか?」の問いに答えるアンケート機能があり、さらに一緒に取り組んでいるチームの答えを見ることもできます。学んだことを、自分の会社での実践につなげる仕組みとして、好評です。

――学んだことを、すぐにアウトプットできるんですね。

津下本:学習のあとにみんなで考える体験は、共通言語を作るだけでなく、理解も深まります。個別学習で終わると、やはり定着が弱いので、チームで取り組む仕組みを考えました。

 また、可視化に関しては、個別の進捗や理解度がわかるだけでなく、アンケートの答えもまとめてレポーティングします。チームのアイデア集なので、マネジメント層にとても喜ばれますね。

予算2万円、ベニヤで作った「社長室」からテレビ会議を終えて出てきた津下本さん。

チームが強いと、ビジネスも成長する

――会議の場で「アイデアは?」と聞かれるよりも、自分の意見を伝えやすそうですね。

津下本:コラーニングのカスタマーサクセスは、企業のコミュニケーションの円滑度や、チャレンジしやすいカルチャーになっているかをKPIにしています。実は、チームでうまくコミュニケーションが取れ、仕事上でわからないことが減り、不安がなくなった状態は、学ぶ姿勢を高めていくんですよ。

――スキルアップとは異なるところで、相乗効果が生まれているんですね。

津下本:「自分もみんなも成長できている」の実感が、自己肯定感につながりますし、成長できる組織に所属できていると実感することが大切です。そんな組織のほうが、離職も少ないですし、事業成長へのコミットメントが高いんです。

 コラーニングは、独自のNPSとして「自社を成長できる環境として人にすすめたいと思いますか」のスコアを追っています。学習が進んでくると、このスコアが上がっていきます。成長できる環境にいることは、従業員満足を高める重要な要因になっています。

――個人のスキルを伸ばすことが、チームビルディングや、インナーブランディングにもなると。

津下本:業績を伸ばすためには、個人のスキルアップで留めずに、組織を育成することも大事です。近年、インハウスのマーケティングに立ち戻り、商品開発やブランディングなどのコアを自分たち自身で取り組もうと考える企業が増えてきました。この推進力が、今後のビジネスの勝敗を分けていくのではないでしょうか。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/05/13 07:00 https://markezine.jp/article/detail/36200

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