アカウント基盤の強化がブレイクポイントに
いいたか:本格的にTwitter活用を始められてからは、様々な施策をされたとうかがいました。具体的な施策内容を教えていただけますか?
澤田:大きく分けて3つあります。フォロワー集め、ユーザー起点でのコミュニケーションを行うためのオーガニック投稿、そしてキャンペーンです。1つ目のフォロワー集めに関しては、当時ホットリンクさんにご相談してTwitter広告のメニューであるプロモアカウントを初めて行いました。
福岡:プロモアカウントを使った施策に関しては、様々な点から質の高いフォロワーを集めることで、Twitterアカウントの基盤強化をしていきました。
福岡:プロモアカウントでは、次の4カテゴリのユーザーに対してアプローチしています。
(1)すでにJINSが好きな方(顕在ユーザー)
(2)気になってくれそうな方(潜在ユーザー)
(3)Twitter上でのアクションに対してハードルが低い方
→UGCの投稿、いいね、リツイートをしてくれやすいユーザー
(4)コラボ商品に対して興味を持っているであろう方
福岡:(4)に関しては、JINSさんはコラボ商品を定期的に出されているので、そのコラボ商品発売前にフォロワーを集めることを意識していました。
澤田:それまでアカウント基盤を強化することはできていなかったので、これを実施したことが初めのブレイクポイントだったように思います。
いいたか:フォロワーの「数」ではなく「質」に軸を置いたアカウント基盤の強化は、いまだに多くの企業が取り組めていないことだと考えています。やはりフォロワー数を増やそうとすると、フォロー&リツイートキャンペーンを行ったほうが集まりやすい。しかし、その後UGCを増やすことを考えると、数の定義のキャンペーンでは厳しい。
集まってくれるフォロワーの性質が、アプローチによって左右されることを理解する。これは最初の大きなステップだと思います。
体験型サービスの紹介でフォロワー参加を促す
いいたか:ユーザー起点のコミュニケーションを生むためのオーガニック投稿では、具体的にどのような内容で実践していたのでしょうか?
澤田:フォロワーが抱える悩みを解決する投稿、フォロワーが参加したくなるような投稿、問いかけをするアンケート投稿などがあります。
フォロワーの悩み解決の例を挙げると、「メガネのレンズの度数が強いと目が小さく見えてしまう」という悩みを解決できるようなメガネの選び方を紹介する投稿をしたところ、高いエンゲージメントが得られました。また、Twitter上で投稿いただいている疑問にリプライや引用リツイートで回答するようにしました。
フォロワーの参加を促す投稿では、JINSで提供しているバーチャル試着を紹介する投稿がわかりやすい例です。
ECサイトでメガネを購入する際に、メガネが自分の顔に似合うかどうかが判断しにくいという「不」があります。「不」を解決するためのサービスであるバーチャル試着では、JINSのメガネを自分がかけたときの様子を、PCやスマホの画面上で確認することができるんです。それだけではなく、AIが似合い度まで診断してくれます。コロナ第一波の外出自粛の際、少しでもおうち時間を楽しんでもらうためJINSに何ができるかを考え、バーチャル試着で楽しんでもらうための投稿を企画しました。
動物にも眼鏡が似合う⁉
— JINS (@JINS_PR) February 2, 2021
工夫次第で、こんなあそび方だってできるバーチャル試着
あなたのおうちのペットにも似合うメガネがあるかも...
(写真はフリー素材です)
詳細https://t.co/SGMzgwTmfc#JINS #JINSスタッフ手作りツイート #バーチャル試着 pic.twitter.com/cGUANOLB7r
澤田:バーチャル試着は、様々な楽しみ方があるようです。動物やぬいぐるみにバーチャル試着でメガネをかけさせて、Twitterに画像投稿する方がいらっしゃいます。
他にバーチャル試着のUGCで印象的だったのは、3人くらいでZoomをしながら同時にバーチャル試着を使っている投稿です。Zoomを使いながら、という発想がなかったので驚きましたし、「お店に行かなくても試着できる」と投稿してくれていて嬉しかったですね。
