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売上アップにつながるSNSマーケティング

1年でUGC数が約4倍に!JINSに聞く、企業SNSの本質的価値とブランドの資産化


 企業のSNSアカウント運用で中長期的な資産化を実現するためには、プロモーション/ブランド双方の視点が不可欠だ。SNSマーケティングを支援するホットリンクをホストに、SNS活用施策から売上アップに成功した企業を迎え、具体的な活用事例、成果に結びつく運用のベースとなる考え方を深掘りする本連載。今回は、コロナ第1波の渦中に運用方針を大きく転換しアカウント成長につなげたアイウエアブランド「JINS」の澤田氏に話をうかがった。

SNSの本質的な価値はユーザーとのコミュニケーション

いいたか:JINSさんでは、数年前からマーケティングにおいてSNSに取り組まれていたということでしたが、現在のように本格的な活用を行う以前にはどのような課題感がおありでしたか?

澤田:商品情報や販促情報を一方的に情報発信するだけの、とてもドライなコミュニケーションになっていたことが課題だと思っていました。

 JINS コミュニケーション本部 エグゼクティブプロフェッショナル 澤田和寿氏
JINS コンタクト事業本部/コミュニケーション本部(兼務)エグゼクティブプロフェッショナル 澤田栄一氏

澤田:1年半前に所属していたデジタル戦略部で、マネージャーとしてECと、SNS運用の統括をするようになりました。当時SNSについてまったくの素人でしたが、勉強していく中で「SNSマーケティング」に可能性を感じるようになり、当時のTwitterアカウント運用方針に違和感を抱くようになりました。

 そもそもSNSの本質的な価値は、フォロワーとコミュニケーションができることです。そのため、一方的な情報発信をやめようと働きかけました。

 それまでは毎日投稿することが目的になっていたため、「ブランドに対して熱量のあるファンとTwitter上でつながり、コミュニケーションを取っていく。ファンの方々が、ブランドの代弁者としてブランドの良さを伝えてくれるようなUGCを増やしていく」と目的を再定義しました。

 一応、そこに至るまでには根拠もあります。一般的に「売上と指名検索数」「指名検索数とTwitterのUGC数」に相関があるということは知っていました。当時、「売上と指名検索数」の相関は見えていましたが、「指名検索数とTwitter上のUGC数」の相関は作れていませんでした。「コミュニケーションを強化し、UGCを増やせば売上にも貢献できる」という見立ては、筋として悪くないと思っていました。

社内の理解を得るための指標も設定

いいたか:コンテンツの内容は、どのように変えていきましたか?

ホットリンク CMO いいたかゆうた氏
ホットリンク CMO いいたかゆうた氏

澤田:販促や商品情報などの一方的な発信を減らし、フォロワーの「不」を解決するようなコンテンツや、UGCを活用した投稿に取り組むようになりました。いずれもフォロワーに楽しんでいただけること、ワクワクしていただけることを目指しています。現在も続けているフォロワー参加型の企画も当時から徐々に始めていきました。

いいたか:戦略設計を立てた後、その評価はどのようにされていましたか?

澤田:基本はUGC数と指名検索数、フォロワー数を追っていました。アカウント運用の指標として優先していたのは、UGC数と指名検索数です。フォロワー数は、社内に向けた指標として追っていましたね

いいたか:なるほど。社内で「フォロワー数が重要」と思われていることは、本当にどの企業でも共通だと思います。フォロワー数は一般的にも見やすいですし、UGCをずっと出し続けるのはなかなか難しい部分もあります。SNS施策の指標は、社内の理解を得られにくいポイントかもしれませんね。

澤田:プロモーション施策を打つと、UGCが一時的に跳ねる傾向があります。ですが、弊社では定常的にプロモーションを打っているために、SNS施策の効果でUGCが増えた理由を語りにくいことが、やはりあります。そのため、フォロワー数やインプレッション数のほうが説明しやすかったのです。当然、UGCが伸びるのと同時にそれらも伸びていくことがわかっていたので、社内でプレゼンスを上げられる指標として活用していました。

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この記事の著者

安原 直登(編集部)(ヤスハラ ナオト)

大学卒業後、編集プロダクションに入社。サブカルチャー、趣味系を中心に、デザイン、トレーニング、ビジネスなどの広いジャンルで、実用書の企画と編集を経験。2019年、翔泳社に入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/06/09 17:31 https://markezine.jp/article/detail/36295

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