接触・信頼度が高いのは「人を介した情報」
最後に、信頼し頻繁に接触している情報媒体について見てみる。男性について見ると、信頼し頻繁に接触している情報媒体として最も高いのは「家族」、次いで「友人・知人」。「家族」については50代以下で年代が下がるほど割合は高くなる傾向。「友人・知人」については60代以下で年代が下がるほど割合が高まる傾向となった。
「テレビの番組内情報」「ラジオの番組内情報」「雑誌の記事内情報」「新聞の記事内情報」のマス媒体について見ると、「テレビの番組内情報」は「友人・知人」と同程度の評価となったものの、他3媒体についてはいずれも2割以下と低い評価(図表4)。

女性についても、信頼し頻繁に接触している情報媒体として最も高いのは「家族」で次いで「友人・知人」と「テレビの番組内情報」が同率で続くが、「ラジオの番組内情報」「雑誌の記事内情報」「新聞の記事内情報」はいずれも2割以下と低い評価。年代別で見ると、「テレビの番組内情報」は年代による大きな違いは見られなかったが、「友人・知人」は50代以下で年代が下がるほど割合が高くなる傾向で、「雑誌の記事内情報」も50代以下で年代が下がるほど割合が高くなる傾向となった(図表5)。

コロナ禍という状況で人との接触が減少したものの、家族と過ごす時間が増えたことにより家族からの情報はマス媒体よりも信頼できる情報となっている。また、友人・知人からの情報といった人を介した情報も信頼できる情報ツールとなっており、特に若年層にとっては重要な情報ツールであるといえる。
新型コロナウイルスの影響により外出を控えざるを得なくなり、人との接触が少なくなった社会状況だからこそ身近な人から得られる情報は信頼できる情報となっており、情報収集という面においても人とのつながりが大事であることを感じさせられた。また、日々の暮らしでニューノーマルと呼ばれる新たな常識が定着する中で、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞も新たな価値を発揮できる可能性があることが今回の調査から見えてきたのではないだろうか。
■調査概要調査主体:株式会社マクロミル
調査方法:インターネット調査
調査タイトル:ブランドデータバンク 第29期調査/第31期調査
「ブランドに関するアンケート」
調査対象:全国15歳~69歳の男女(マクロミルリサーチパネル)
割付方法:
【第29期調査】
10代~60代:調査対象の出現比率に基づき、性別×年代(10歳刻み)で割付
【第31期調査】
10代:調査対象の出現比率に基づき、男女×年齢(15歳~19歳)で割付
20代~60代:平成27年国勢調査による、性別×年代(10歳刻み)の人口動態割付
総サンプル数:【第29期調査】n=31,889 【第31期調査】n=31,967
調査期間:
【第29期調査】2019年6月20日(木)~2019年7月1日(月)
【第31期調査】2020年6月24日(水)~2020年7月3日(金)
・本文の数値は四捨五入した整数で表記しています。
・百分率表示は四捨五入の丸め計算を行っており、合計が100%とならない場合があります。