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MERYが試行錯誤の末に行き着いた「メディアの次の形態」 20代女性が今求めているものとは

 2021年4月、MERYはビジネスモデルの変革を発表した。従来のアプリサービスと公認ライターによる記事の配信を終了し、双方向型のコミュニティ「MERY&」を新設、情報発信はSNSを中心に行っていくとしている。どのような経緯を経て今回の決断に至ったのか、「MERY&」運営の目的や概要、さらにMERYが今向き合っている20代女性の価値観について取材した。

メディアから「ビジネスプロデュースカンパニー」へ

MarkeZine編集部(以下、MZ):今回は、事業変革の経緯やその背景にあったユーザーの変化を探っていきます。はじめに、木綿さんと望月さんがMERYでどのような役割を担ってらっしゃるのか教えて下さい。

(左)(右)
(左)株式会社MERY MERY&コミュニティマネージャー 望月菜穂子氏
(右)同社 コミュニティマネージャー兼ビジネスプロデューサー 木綿裕美氏

木綿:MERYの木綿です。私は編集ディレクターとして、MERYのコンテンツ作りに従事してきました。編集部のオリジナルコンテンツだけでなく、企業とのタイアップコンテンツやイベントの企画にも携わらせていただきました。現在は、コミュニティ「MERY&」の立ち上げも含め、プロデューサー的な立ち位置から全方位的にMERYのプロジェクトに入っています。

望月:私は大学生の頃からMERYの公認ライターとして活動していました。入社してからは、MERY公認ライター全体のマネジメントやSNSの運用を担当していました。現在は「MERY&」の運営を行っています。

MZ:まずはビジネス的な観点から、今回の事業内容刷新の経緯をお聞かせください。

木綿:SNSやYouTubeなどのプラットフォームが大きくなり、個人の方の発信力もどんどん増している中、今MERYにできること、MERYがやっていくべきことは何なのか。これについては、かなり前から議論を続けてきました。

 実はこれまでにもいろんな形を試しており、YouTubeやラジオ、雑誌のようなリッチ型のコンテンツなどもやってきましたが、その分リソースも分散されます。複数の外部プラットフォームが拡大し続けている中で、ウェブメディアとしてこれらと真正面から戦っていくのは厳しいという経営判断がありました。

 一方、そうした試行錯誤の中で、MERYのユーザーの変化にも気づき始めていました。今ユーザーがMERYに求めているものは、情報ではなく、人と人との繋がりなのではないかという仮説にたどり着いたんです。今回のリニューアルに際し、MERYのブランドプロポジションも「女の子の共感メディア」から「20代女性のためのビジネスプロデュースカンパニー」へ変更しています。

マネタイズではない、「MERY&」の目的

MZ:「MERY&」とはどういったコミュニティなのでしょうか。

木綿:「MERY&」は月額800円の有料会員コミュニティです。現在約70人の初期メンバーが参加してくださっています。入会するとメンバー限定のイベントに参加できたり、メンバー同士で情報交換ができたり、MERYのコンテンツを共創する機会もあります。

 有料ではありますが、今後「MERY&」を大きくしていこうとは考えていません。多くても300人程度でしょうか。「MERY&」は狭く深いコミュニティとして位置付けており、より広いコミュニティの場としてはSNSを活用していきたいと考えています。

MZ:「MERY&」でのマネタイズは考えられていないんですね。

木綿:コミュニティサービスでマネタイズするということは考えていません。コミュニティはあくまでメディアとユーザーの深い関係性を作り出す場所と位置付けています。

 収益化については、動画制作やSNS運用の受託、コンサルティングなどを提供する「グロースハック事業」、若年女性のインサイトへの知見を活かし商品開発や広告コミュニケーションのサポートをする「ブランド・プロデュース事業」、ユーザーが本当に求めているものをプロデュースし提供する「コミュニティ・プロダクト事業」の3本柱で考えています。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/06/04 07:00 https://markezine.jp/article/detail/36394

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