SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

GA4時代に備える!

【図解】Google Analytics 4の主要機能を使い倒す!GA4への乗り換え時期と注意点

GA4活用の大きなポイントは「探索」でのレポート作成

 テンプレートを使って作成できるレポートをいくつかご紹介しましたが、「探索」機能を使えば分析目的に応じた様々なレポートを、かなり柔軟性高く作ることができます。また、セッションベースの集計が中心だったUAと比較して、セッションを跨いだユーザーの行動を可視化できるレポートが増えている点も特徴と言えるでしょう。

 上記で紹介した以外にも、コンバージョンに至るまでのカスタマージャーニーやコホート分析、またEコマースやゲームといった業種別レポートなど、便利なテンプレートが提供されています。もちろんテンプレートを使わずにイチから作成することもできるので、分析やレポーティングに柔軟に活用しましょう。

UAで複数の「ビュー」を使っていた場合はどうする?

 GA4に移行する上で最も多い質問の1つで、多くの企業でハードルになっているものが、UAにはあってGA4でなくなってしまった「ビュー」の代わりはどうするのかという問題です。ベストな対応は状況によって異なるのですが、弊社では主に以下2つの対処法をご案内しています。

1、「比較の作成」からオーディエンスを選んでフィルタをかける

 こちらが「ビュー」に比較的近い形で使える方法になっています。設定は簡単で、レポート画面の上部にある「すべてのユーザー」をクリックし、任意のディメンションでフィルタをかけるだけです。この方法のメリットは、フィルタさえできればUAのビューと同じ感覚で、管理画面上の各種レポートが簡単に確認できる点です。一方で、初期設定のままだとフィルタできるディメンションは限られているため、細かい指定をしたい場合はカスタムディメンションの設定が必要になる点に留意してください。

比較の作成からフィルタをかける方法(タップで画像拡大)
比較の作成からフィルタをかける方法(タップで画像拡大)

2、「探索」で必要なレポートを作成しておく

 もう1つの方法は、ビューを変えて見ていた内容を「探索」内でテンプレートとして保存する方法です。これはどちらかと言うとUAの「カスタムレポート」や「保存済みレポート」に近い形ですが、UAにおけるビューの使い方によっては、こちらのほうが適したケースもあるかと思います。

 上記2つの方法以外にも、Googleデータポータルなど外部のBIツールでダッシュボード化するなどの対応も可能なので、ビューの代わりのレポートを作る場合は、状況に応じて適した方法を選んでください。

これからのユーザー行動に適したデータ計測と分析を

 これまで3回にわたって、GA4の特徴と概要、設定方法、そして実際に慣れるためのポイントをお伝えしてきました。GA4に関する知識や導入実務も大事ではありますが、それよりも重要なのは、ユーザーにより良い体験を提供するために、いかにして有用なデータを取得して分析できるかです。

 UAがリリースされた2013年当時と比べると、ウェブサイトやアプリのテクノロジーも、ユーザーの行動も大きく変わっています。自社サイトやアプリを利用するユーザーはどのような行動を取っていて、その中でどんな行動が重要なのかを考えた上で計測設計と分析をしていくために、GA4の柔軟なイベント設計やレポート機能などはきっと役に立ちます。

 UAに慣れている方だと、忙しい中でわざわざGA4を導入して慣れていくのが大変で億劫に感じるケースもあると思いますが、近い将来、GA4がアクセス解析ツールの主流になるのは間違いありません。まずはプロパティを作ってタグを入れるだけ、エンゲージメントの指標をチェックしてみるだけ、というスモールスタートでも構いません。この連載を読み終えた際には、ぜひGA4時代に備えた一歩を踏み出してみていただけると嬉しいです。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
GA4時代に備える!連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

今中 大(イマナカ マサル)

株式会社ハリキリ 代表取締役

Google、Facebook、LinkedInなどのWEB広告運用とCRM・マーケティングオートメーションを組み合わせたBtoB企業のマーケティング支援が得意。SaaSスタートアップ→日系インターネット広告代理店→IR&デザインコンサル会社→起業という経歴を持ち、事業主と代理店(支援側)両方の立場でデジタルマーケティングとBtoB営業を経験している。

株式会社ハリキリ

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/07/05 07:00 https://markezine.jp/article/detail/36655

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング