動画広告は「AIBAC」を意識して設計せよ
ポイント2:動画広告の型を理解する
目的やゴールが決まり、動画広告を一から作り始めるとなると「何をどの順番で伝えてよいかわからない」という課題が浮上します。リチカでは、動画広告の設計方法を「AIBAC」というフレームワークとして体系化しています。
「AIBAC」とは、以下の4つの頭文字をとったものです。
Attention:開始2秒で視聴者への“注意喚起”を示す
Interest:商品や特徴を端的に伝えるための“興味関心”を示す
Benefit:商品の訴求を欲求レベルで伝える“利益”を示す
Action:次の行動に誘導させるための“行動喚起”を示す
動画広告の目的が「獲得」である場合、AIBACの上から順に動画を構成すればOKです。詳しくは第3回で触れますが、こうした型をベースに動画を設計していくことで、より運用しやすく、成果につながりやすい動画を制作することができます。
ポイント3:ターゲットとペインポイントを明確に定義する
動画広告の成果で大きな差を生むのが「ターゲットとペインポイントの深掘り」です。今や広告は世の中に溢れており、ほとんどの情報はユーザーに届きません。広告を見てくれるユーザーがいたとしても、見られるのは数秒間です。だからこそ、その動画広告が誰に向けたものなのか、誰の行動を変えたいのかをクリアにすることが重要なのです。

ペインポイントとは、ターゲットが抱えている課題や困りごとを指します。「◯◯がわからない」「◯◯のきっかけがない」「◯◯について悩んでいる」「◯◯で不安だ」「◯◯に対して不満がある」などが挙げられます。ペインポイントの詳しい説明は第1回を参照してください。
ターゲットとペインポイントを基に、AIBACの「Attention」パートを作成します。そしてこのAttentionパートが最も成果に影響を与えるため、3つ目のポイントは必ず押さえるようにしましょう。
プラットフォームごとに最適な“型”は異なる
ポイント4:配信面に最適化する
せっかく作った動画広告がうまく成果につながらない場合、最適化のプロセスが抜け落ちている可能性があります。どんなに高クオリティのクリエイティブでも、配信面に最適な形になっていなければメッセージは伝わりません。
たとえば、テレビCM用に制作したクリエイティブをそのままデジタル広告に転用するケース。デジタル広告では、伝えるべき重要なメッセージを冒頭に置く必要がありますが、テレビCMはそのように作られていないため、メッセージがユーザーに刺さりにくくなってしまいます。
また、多くのSNSコンテンツはサウンドオフで視聴されるケースが多いにも関わらず、動画広告に字幕がないためメッセージがまるで伝わらない、というケースもよく見受けられます。
プラットフォームによって、成果につながりやすい動画の型は微妙に異なります。15秒広告が当たりやすいプラットフォームもあれば、静止画の一部が動く「動画バナー」と呼ばれる広告が成果につながりやすいプラットフォームもあります。
最適化すべき要素は数多くありますが、たとえば以下のようなポイントが挙げられます。
・サイズ
・秒数
・音声、字幕
・各要素の情報量
・各要素を伝える順番
など