自社の転換期を機にゲームアプリのマーケターへ
MarkeZine編集部(以下、MZ):これまでの経歴と、現在手がけられているお仕事について教えてください。
ミクシィ道下(以下、道下):ミクシィに入社したのは2011年です。「mixiゲーム」にコンテンツを提供してくださるパブリッシャー様のアライアンス担当からキャリアをスタートし、2013年にゲームアプリ「モンスターストライク(以下、モンスト)」をローンチした際はプロモーションを担当しました。
道下:その後、モンストとは別の新規タイトルのPMやゲーム以外の新規事業の立ち上げ、子会社の社長を経験し、2019年に再びモンストへ戻りターンアラウンドの事業戦略策定や組織改革を担いました。2021年5月からは、モンストのマーケティング組織を統括しています。
オーテ目黒(以下、目黒):私はアイモバイルに入社後、自社アドネットワークのコンサルティング営業としてWeb・アプリメディアのマネタイズを支援していました。
目黒:2019年に「パズルde懸賞」シリーズを運営するオーテが子会社化された後、出向しました。広告出稿・ASO・マネタイズ領域など、集客から収益化までのマーケティング業務全般を経験し、現在はマネタイズとCS(カスタマーサティスファクション)の責任者を務めています。
MZ:お2人がアプリのマーケティングに携わろうと思われたきっかけは何だったのでしょうか。
道下:私が社会人になった2011年は、スマートフォンの普及がどんどん進んでいる時期。アプリマーケティングの黎明期だったことはきっかけの1つと言えるかもしれません。
モンストをリリースするにあたり「mixiというSNSプラットフォーマーからパブリッシャーとしてゲームアプリのプロモーションをやっていく」という明確な業務の転換期を迎えた経験が、自分の視点を大きく変えるきっかけとなりました。
目黒:私はマネタイズ支援だけでなく、ユーザーの認知・獲得から収益化といったアプリマーケティング全体に興味を持ったことがきっかけでした。2年ほど前にオーテを買収した当時は、ASO業務や新規広告出稿などにあまり手を着けていない状態でした。そこを強化するにあたり、メディアコンサルをやっていた経験から自然とマーケティング全般に関わるようになりました。
ユーザーにワクワクや驚きを与える仕事
MZ:ゲームアプリのマーケターとして、日ごろから意識されていることはありますか。
目黒:ゲームアプリをインストールするユーザーは「楽しみたい」「没頭したい」と思っている方がほとんど。使いやすさが求められるツールアプリのマーケティングとは異なり、いかに“ワクワク”を提供・追求できるかが大事だと考えています。
そのためには、ペルソナを深く理解することが重要です。今弊社ではペルソナを作っている段階で、実際にユーザーインタビューを行い、設計したペルソナに対して最適な施策を定性的/定量的に分析・検討しています。
道下:私も目黒さんと同じ意見で、ゲームコンテンツは「便利だから」とか「みんなが使っているから」という理由でインストールされる類いのものではないと考えています。そのため、弊社のミッションにも掲げられている“ユーザーサプライズ”をいかに届けるかという視点は常に持つようにしていますね。