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オンラインの体験をいかに豊かにするか? 「toyota.jp」の考えるCXとは


「多すぎて選べない」をオンラインで簡潔にする「ぴったりクルマ診断」

――「ぴったりクルマ診断」について詳しく教えてください。

夏井:「ぴったりクルマ診断」は2021年9月にリリースをしました。今までtoyota.jpでは、車初心者の方に対するアプローチは手つかずなところがありました。そこで車初心者の方が車選びをしやすく、かつ楽しく選んでもらえればと開発しました。

 トヨタの車種は50種類以上あり、他社と比べても多いのが特徴です。ラインアップのページを見ても、ボディタイプはSUVかミニバンか、駆動方式は2WDか4WDか、という風に書かれています。初心者の方にとって、これまでのWebサイトでは用語自体がわからず検討が進まないお客様もいらっしゃったと思います。

 「ぴったりクルマ診断」は、お客様のライフスタイルや車を使うシーンに合わせておすすめするので、車に関する用語がわからずとも自分に合った車が選べるようになっています。

トヨタ・コニック・プロ 株式会社 ビジネスプロデュース本部
第1ビジネスアクティベーション部 第1DX推進ユニット リードプランナー 夏井 英樹氏

――「ぴったりクルマ診断」の使用方法を教えてください。

夏井:「ぴったりクルマ診断」は、4つの質問に答えるだけでお客様にぴったりの車を判定することができます。

 質問は、販売店が普段行っている新規のお客様に対しての質問内容や、質問の意図などをヒアリングして作っていきました。またスペック情報をしっかり反映させた上、実際にその車種を購入された方の声を反映させています。

 質問に回答すると、マッチ度の高い車種とおすすめポイント、車種の特徴などが表示されます。結果は5万通り以上あり、おすすめの車種は複数表示されるため、自分の好みに近い車の候補をある程度固めることができます。

「ぴったりクルマ診断」クリック/タップで拡大
(クリック/タップで拡大)

平田:車選びに関する難しさのハードルを下げるイメージで開発しました。初心者の方には、販売店に行く心理的なハードルがあってなかなか踏み出せないこともありますので、オンライン上の診断で楽しみながら簡単にできることがポイントです。

トヨタ・コニック・プロ 株式会社 ビジネスプロデュース本部
第1ビジネスアクティベーション部 第1DX推進ユニット プランナー 平田 直記氏

平田:また、車選びに慣れていない方だと、自分のイメージしている使い方に合った燃費やサイズ、駆動方式などのスペックを想像しづらいと思います。そのため「こんな使い方をしてみたい」といった声をWeb上で、機能やスペックに翻訳し、スコアリングすることでレコメンドできるようにしています。

サイト回遊率が飛躍的に向上し、検討の解像度が向上

――「ぴったりクルマ診断」に対する反響はいかがでしょうか。

夏井:「ぴったりクルマ診断」を行った方は、車種の詳細ページへの遷移率が他のページと比べて非常に高く、車種の絞り込みに役立っていると考えています。サイト回遊率も高く、見積もりや試乗予約といったコンバージョンにも貢献しています。

平田:「ぴったりクルマ診断」は車選びの入り口という役割を担っていると思っています。車種ページの遷移につながっているのは、狙い通りですね。

 また、診断結果の最後に自由記入のアンケート欄を設けているのですが、「自分では気づかなかった車種があったけれどそれも試してみたい」「思い通りの車種で嬉しい」「予算よりも高額だが、おすすめされた理由に納得したので検討してみたい」といった声をいただいています。

夏井:販売店からも「販売店のホームページでも使わせてほしい」と問い合わせいただいております。今後の広い活用方法についても検討している状況です。

平田:一方でまだ立ち上がって日も浅いため、良いご意見・反応ばかりではないので、引き続きコンテンツの精度を高め、内容をさらに充実させていければと考えています。

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チャット表示のルール化によりコンバージョンが高いコンテンツに

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この記事の著者

齋藤 ゆう(編集部)(サイトウ ユウ)

大学卒業後、広告代理店に入社しマーケターに。その後、事業会社に転職。金融・美容分野のマーケティング・企画・運営・セールスに携わる。2020年、翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/02/24 00:42 https://markezine.jp/article/detail/38175

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