番組の告知以外もモーメントを捉えて投稿
MZ:Twitter Japanの髙田さんは、フジテレビのTwitter活用をどのように支援してきたのでしょうか。
髙田:私からは、Twitterの提唱するティザー・ローンチ・サステインのフレームワークについてご紹介させていただきました。メディア業界だけでなく、他の業界の事例もご紹介しながら、現在行っている番組の放送前・中・後の施策をサポートしております。
MZ:フジテレビでは、この番組の放送前・中・後の意識というのは元々あったのでしょうか。
高橋:番組の放送当日に一番盛り上がる状態を作ることはTwitterを活用する前から意識していました。ただ、Twitterの登場によって動画広告など打ち手が広がったように思います。
また、番組の話題を持続させる上で、Twitterは有用なプラットフォームです。たとえば、物語の山場を迎えるタイミングで告知を強化して、リアルタイム視聴はもちろんのこと、見逃し配信への視聴を促して新しい視聴者を獲得しています。
髙田:最近はフジテレビの公式Twitterアカウントで新年のあいさつツイートなど、Twitter上で起きているモーメントに合わせた投稿も行っていますよね。
清野:これまでは番組の情報を一方的に伝える形になってしまっていました。しかし、2020年、2021年と特別協賛したクリスマスボックスの反響が大きかったことをきっかけに、モーメントを駆使した投稿も行い、フォロワーの方とのつながりがより強くなるように努めています。
2022年になってすぐ「あけましておめでとうございます」とツイートしたところフォロワーの方からたくさんの反応をいただけたこともあり、その他のモーメントに合わせたツイートをときどき行っています。
月9の興味・関心をタイムラインテイクオーバーで加速
MZ:先ほどの『ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○』以外に、上手くいった事例をご紹介いただけますか。
小林:2022年1月~3月に放送された月9ドラマ『ミステリと言う勿(なか)れ』は、第1話の見逃し再生数がフジテレビ最速で100万再生を記録し、結果、第1話の見逃し配信再生数は民放歴代最高となりました。この番組の告知でも、Twitterを積極的に活用していました。
人気マンガが原作、菅田将暉さんが月9初主演など、番組の放送前から『ミステリと言う勿れ』の注目度は高く、認知もされていました。そのため、認知の先にある番組への興味・関心を促せる施策ができないかと考えました。
ツイートURL:https://twitter.com/not_mystery_/status/1480192639643398146
小林:そこで活用したのが、Twitterにアクセスした利用者がその日最初に見る広告を掲載できるタイムラインテイクオーバーです。クリエイティブには『ミステリと言う勿れ』が原作の良さを丁寧に引き出した作品となっていることを伝える動画を使うことで、番組への興味・関心を促しました。
その結果、動画の視聴数や広告のインプレッション数が想定を優に超えました。その日初めてTwitterにアクセスした人という、最も情報に対する受容度が高い人にアプローチできるタイムラインテイクオーバーの魅力を感じました。