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小売企業が知っておくべき、今後の購買体験に必要なユニファイドコマース&その実現方法

 1人ひとりがスマートフォンやPCを持ち、好きな場所からオンライン上で買い物ができる現代。こうした状況に合わせ、O2Oやオムニチャネル、OMOなど様々なキーワードで小売業界の購買行動は語られてきた。そして近年注目を集めているのが、ユニファイドコマースだ。今回はユニファイドコマースの実現をサポートする全社統合型マーケティング基盤「TIS MARKETING CANVAS」を提供するTISの古井戸純一郎氏に、ユニファイドコマースの重要性、その実現方法について解説してもらった。

いつでもどこでも購入体験を ユニファイドコマースとは?

──まず、ユニファイドコマースの概要について教えてください。

 ユニファイドコマースは、オンライン・オフラインに関わらずいつでもどこでも買い物体験ができる環境を提供することを指します。そのためには、たとえばECで先に決済して店頭で受け取れるサービスや、One to Oneでのレコメンド、店舗とECの在庫連動など、様々な取り組みを行う必要があります。

TIS株式会社 DXビジネスユニット DX営業企画ユニット DXペイメントコンサルティング部 エキスパート 古井戸 一郎氏
TIS株式会社 DXビジネスユニット DX営業企画ユニット DXペイメントコンサルティング部 エキスパート 古井戸 一郎氏

 そして、ユニファイドコマースを実現すると、購買体験が向上して顧客のロイヤリティ化・ファン化を促進できます。さらに、在庫の統合管理なども実現できるため、残在庫ロスや販売機会ロスが減少し、環境負荷の低減やSDGsの配慮にもつながります。そして何より、売上の増加と利益の創出に貢献することができます。

──これまでも、小売の購買体験ではオムニチャネルやO2O、OMOといったキーワードが登場してきた歴史がありますが、それらのキーワードとユニファイドコマースにはどのような違いがあるのでしょうか。

 ユニファイドコマースでは、オンラインとオフラインの間に違いを設けず、地続きで捉えています。たとえばOMOはオンラインがオフラインを取り込んでいくという考え方ですし、O2Oはオフラインからオンライン、もしくはオンラインからオフラインへ送客するという考え方です。これらの場合は、オンラインとオフラインは別々のものと捉えられています。

 しかしユニファイドコマースは、オンライン、オフライン統合して捉えて購買体験を提供する考えです。ある意味、これまでの出てきた概念を包括しているとも言えるでしょう。

DXに取り組む企業の約8割がユニファイドコマースを認知

──御社では2022年3月、ユニファイドコマースに関する調査を行っていますね。

 DXに関する取り組みを実施・検討中の企業の担当者300人に対し、ユニファイドコマースの現状を調査しました。たとえば、「ユニファイドコマースという言葉を知っていますか?」と聞いたところ、約80%の方から「ユニファイドコマースを知っている」と回答があり、約半数は「内容の詳細まで知っている」と答えていました。

 また、自社でユニファイドコマースの取り組みを行っている企業は約6割となりました。これらの企業は会員・ポイント制度の共通化や実店舗とネットショップを横断した顧客行動の把握など、オンライン・オフラインで分断されてしまった情報の統合に力を入れていることもわかりました。

ユニファイドコマース関連の取り組みの優先度
ユニファイドコマース関連の取り組みの優先度

 ユニファイドコマースを実現する上で、オンライン、オフラインを問わない一元的な在庫管理、そして一元的な顧客情報の管理は欠かせません。

 今回の調査ではすでにDXに取り組んでいる企業や検討中の企業の担当者が調査対象だったため、ユニファイドコマースの考えに近い形で購買体験を提供できている企業はまだ少ないと感じています。

次のページ
ユニファイドコマース実現のために必要なこと

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2022/07/19 10:00 https://markezine.jp/article/detail/39378

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