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Z世代特有のインサイトを取り入れた、SNS×動画プロモーションの極意【お薦めの書籍】

 SNSを活用したマーケティングが当たり前となった今、バズることでヒットした商品やサービスも数多く存在します。限られた広告予算の中で、製品やブランドの認知を広げ購入へ結び付けるにはどうすればよいのでしょうか。本記事では、Z世代のインサイトを紐解きながらSNS・動画広告の「バズテク」を解説した書籍を紹介します。

シン・広告元年に備えた施策を

 今回紹介する書籍は『Z世代に学ぶ超バズテク図鑑』(PHP研究所)。著者は、マーケティングアナリストで芝浦工業大学教授の原田曜平氏です。

『Z世代に学ぶ超バズテク図鑑』 原田曜平(著)PHP研究所 1,870円+税
『Z世代に学ぶ超バズテク図鑑』 原田曜平(著)PHP研究所 1,870円+税

 原田氏は博報堂でマーケティングアナリストとして活動し、2022年4月より現職。若者研究の第一人者であり、「さとり世代」「マイルドヤンキー」「伊達マスク」「Z世代」など、若者世代を表す象徴的なワードを世に広めた方でもあります。

 現在、メディアはテレビからネット(スマホ)へと時代が移行しつつあります。このような中、原田氏は2025年を「シン・広告元年」と呼び、近い将来PR戦略のメインターゲットとなる「テレビよりもネット」の若者世代へのビジネスに本気になるべきだと語りました。

 また、若者を惹きつけるためにはデジタルネイティブであるZ世代のインサイトを把握し、各種SNSの特徴を理解する必要があると説明しています。では、Z世代の特徴を活かしてどのようにプロモーションを行っていけばいいのでしょうか?

Z世代特有の「7つの特徴」

 原田氏によれば、スマホが普及した世界で様々なSNSに触れて育ったZ世代は、「独特の感覚」を持っていると原田氏は述べています。加えて彼ら特有の感覚として以下、7つの特徴を紹介しました。

1.傾聴姿勢:どんな内容も否定せずに耳を傾けてほしい
2.場面欲求:予定に縛られず、フットワーク軽く動きたい
3.告解願望:知人のいない場で悩みを打ち明けたい
4.平成懐古:平成時代=Z世代の青春時代の懐かしさに浸りたい
5.リアルレトロ:わかりやすいレトロをリアルに表現したものがいい
6.アナログ職人:アナログで地味な努力に新鮮味を感じる
7.リアタイ恋愛:リアルタイムで恋愛の進捗の様子を楽しみたい

 たとえば2の「場面欲求」では、富士通arrows Be F-04KのCM事例を紹介。内容は、ヘリコプターで現場へ急行する刑事が突然「そばを食べたい」と言い出し、そのままそば屋へ向かうというもの。突拍子もない行動を取る様子は、予定に縛られずフットワーク軽く行動したいというZ世代に共感を生むことができていると述べられていました。

 また、5の「リアルレトロ」では、昭和時代風の家族を描いた井村屋のYouTube広告や、バブル期のテイストで統一された広島パルコのCMが掲載。ベタなくらいのレトロ感を描くことで、古さのリアル感が演出されています。今のレトロブームに乗ることで話題化できている事例だと書かれていました。

 本書ではZ世代のインサイトの他、Twitter、Instagram、TikTok、YouTubeといった4つのSNSについて、それぞれの特徴を踏まえた戦略とSNSの投稿や広告・動画広告の事例が掲載されています。

 また多くの事例がイラストとともに掲載されており、すらすら読みながら学べる一冊となっています。SNSの運用担当者だけでなく、Z世代向けのマーケティング担当者は、同書を手に取ってみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/21 08:30 https://markezine.jp/article/detail/39484

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