「TownWiFi Ads」は非計画購買の最後の一押し
MZ:クラシエホームプロダクツが店頭販促施策向けに導入したTownWiFi Adsについて、サービスの概要をご説明いただけますか。
滝澤:TownWiFi Adsは、街中のWi-Fi情報を活用し、特定の店舗や対象エリアにいる人に対して、リアルタイムで視認性の高いプッシュ通知にて広告訴求が可能なサービスです。
主な活用方法としては、消費財メーカー様における販促施策と、小売店様や飲食店様を対象とした集客施策の2軸があります。
今回クラシエホームプロダクツ様でご活用いただいたメーカー販促の場合、スーパーやドラッグストアなどの店舗来店者や周辺顧客に対し、直接的にアプローチできる点がメリットです。
売り場のすぐ近くで商品やキャンペーンの想起を促せるため、非計画購買の顧客に対して最後の一押しができるサービスだと考えております。
また、今回のお話にも関連しますが、新しくTownWiFi Video Adsというメニューもリリースいたしました。これは、アプリ内で動画広告を完全視聴した方が、対象の店舗や店舗付近に訪れたタイミングで、プッシュ通知の配信を行うメニューです。
滝澤:事前の動画視聴による認知・理解促進の領域から、プッシュ通知による店頭での販促領域まで、一連の顧客コミュニケーションをTownWiFi Ads上で完結できるサービスを提供させていただきました。
MZ:今回TownWiFi Adsを導入された背景についてお教えください。
菅野:GMOさんにお世話になるのは今回の『The Naive』が2回目で、きっかけは一昨年前のコロナ禍でした。お客様が今まで通り店舗に来られなくなり、マスクや消毒液不足で来店しても欲しいものが手に入らない中、今まで通りの施策をやっていいのか、という疑問を感じていました。
サンプル配布やテスター設置を止めるなど取捨選択を行う中、ニューノーマルの対応としてリアル店舗とデジタルの施策を融合し、お客様との新しいつながりを作る狙いがありました。
動画視聴後のプッシュ通知でCTRが10%向上
MZ:新商品『The Naive』の販促において、実施した施策についてお教えください。
菅野:前回の『いち髪 THE PREMIUM』の新発売当時に実施した施策と同様、TownWiFi Adsのプッシュ通知による新商品発売告知を行いました。今回はそれに加え、TownWiFi Video Adsとオプションのアンケート機能も併せて活用しています。
得られた成果として一番実感したのが、認知経路の割合です。最も大きな認知経路はテレビCM、2番目が店頭。これらは予想通りですが、3番目の経路としてTownWiFi Adsが入っていました。SNSやYouTube広告施策よりも上回る認知を獲得できたのは、定量的な成果だと思います。
MZ:動画クリエィティブは、テレビCMと同じものを使用したのでしょうか。
菅野:そうですね。当初はテレビCM30秒バージョンの1種類のみでしたが、離脱率が高かったためGMOさん側からのアドバイスで途中から15秒バージョンを用意しました。
滝澤:数字的な部分でも成果が得られています。動画視聴の有無で対象者をグルーピングした場合、プッシュ通知のみを受け取った群のCTRは3%と平均より少し高い数値でした。一方、Video Adsの動画視聴後にプッシュ通知を受け取った群では、CTRが+10%の13%程度まで引き上がり、クリックのインセンティブが発生しない広告としては非常に高いCTRを記録する結果となりました。
滝澤:動画によって事前に認知・理解促進を行い、興味関心のトーンを向上した上で、さらに店頭来店時にプッシュ通知でリマインドするリターゲティング配信のような施策が、今回の結果につながったかと考えています。