LIVE BOARDで現在できること
LIVE BOARDでは、1対n(many)という従来のOOHの特性そのままに、NTTドコモのDMPを活用して、ユーザーへ事前利用許諾済みのキャリアデータと基地局の位置情報を掛け合わせ、より文脈に沿ったメディアプランニングを行っています。たとえば、LIVE BOARDマーケットプレイスに接続されたDOOH媒体それぞれの来訪者分析を行うことで、性年代や職種など契約者情報に紐づく属性はもちろん、年収レンジや趣味嗜好などのアンケート情報、特定の施設への訪問履歴、インストールされたアプリなどのデータをもとに、メッセージを届けたいオーディエンスが周辺に多いDOOH媒体を絞り込むことが可能です。

加えて、LIVE BOARDの広告配信プラットフォームを経由することによって、ターゲットオーディエンスの含有率がより高いと想定される時間帯に絞って配信ができるなど、メディアプランニングの文脈を支える柔軟なDOOH配信手法もポイントかと思います。
また、これまで主観で行われることの多かったOOHメディア選定の根拠をビッグデータで示すことができるため、「たしかにこのエリアには〇〇な人が多そうだよね」といった肌感を可視化できるようになったことに意義があると考えています。
データは組み合わせることも可能で、たとえば不動産関心層が周辺に多い媒体に絞って配信したい場合、「1:『今後の住宅購入予定は?』というアンケートへの回答結果(今後半年以内に購入予定など)」と「2:シェア上位の不動産アプリインストール履歴」を組み合わせた上で、両方の条件に当てはまるオーディエンスが周辺に多い媒体をランキング化、ターゲット含有率トップクラスの面に絞ってプランニングを行う、などが可能です。仮にですが、そこに「3:年収レンジ」を組み合わせたならば、より高級物件と親和性の高い人々の行動パターンによって媒体を選定できることになります。想像力次第で活用方法は様々に広がると言えるでしょう。
今後、デジタル広告の移り変わりと近しい形でクライアントが保有する1stPartyデータを活用した1対n(many)のDOOH配信が増えていくかもしれませんし、いくつかの取り組みは既に現実のものとなっています。不確実性の高い現代において、我々はその時々の時流に合った形でOOHというユニークなメディアのアップデートを続けていきます。

株式会社 LIVE BOARD シニアマネージャー 髙山晋太郎氏
大手インターネット広告代理店、英系モバイル広告スタートアップなどを経て、LIVE BOARD加入。欧米を中心に発展するプログラマティックOOHのローカライズを目指し、国内外の広告代理店・DSP事業者と協働している。