ユーザーに見てもらえない広告は意味がない?
デジタルマーケターの方なら一度は聞いたことがあると思いますが、広告品質を測るアドベリフィケーションの指標の一つに「ビューアビリティ(閲覧可能性)」という概念があります。
2007年、IAB(Interactive Advertising Bureau)、ANA(Association of National Advertisers)、4A(American Association of Advertising Agencies)の研究者たちが、このビューアビリティという概念を初めて導入する際に、「ユーザーに見てもらえない広告は果たして意味があるのか?」と疑問を基にこの概念を生み出しました(出典:DIGIDAY「Now you see me: An oral history of viewability」2018年9月27日)。
IABの基準によると、ビューアビリティを確保するためには、ディスプレイ広告の場合、ユーザーのブラウザに表示されるピクセルの50%が1秒間表示されること、動画広告の場合、ピクセルの50%が2秒間表示されることが必要とされています。注意しないといけないのは、ビューアビリティはあくまで広告が見られる可能性を示す指標であり、その広告のインパクトを示すものではないということです。
広告インパクトを測る、プライバシーに配慮したアテンション測定
Apple や Google といった主要プラットフォーマーによるCookie制限やIDFAの変更や、日本でも改正個人情報保護法の2022年4月からの施行など、プライバシーに対しての対策は企業にとっても非常に重要なものとなっています。
デジタル広告においても、これまでのCookie情報を活用したものから、よりプライバシーに配慮した測定方法へと進化する必要があります。それは、広告主が、今日のメディア環境の微妙な違いを認識し、自分のメッセージが視聴者にどのように響いているかを洞察できるような測定方法が必要となります。
アテンションにフォーカスした測定基準は、マーケターが広告体験の全体的な関連性と消費者との共鳴をよりよく理解し、その体験がどのように価値の高いビジネス成果をもたらすかを理解するために登場しました。つまり、アテンション測定により、広告主は消費者がどのように広告に関与しているかを理解することが可能となるのです。
eMarketerの調査によれば、98%のマーケターが、アテンション測定を活用することでキャンペーンのパフォーマンスを改善できると考えています。
