イベント企画で大事にしている5つのキーワード
——続いて、イベントを企画・開催する上で大事にしていることを教えてください。
Salesforceイベントでは、次の5つのキーワードを大事にしています。それぞれについてご紹介します。
- 1.経営者や起業家の目線で、お客様のビジョンに対する価値訴求や提案をする
- 2.バリュードリブン
- 3.エコシステムの最大活用
- 4.メッセージの一貫性と影響力
- 5.データドリブン
1.経営者や起業家の目線で、お客様のビジョンに対する価値訴求や提案をする
お客様からイベントの内容に対する共感を得るには、お客様が持っているビジョンや解決したい課題を理解する必要があります。そのため、我々もお客様企業の経営者と同じ目線で物事を考え「今回のターゲットはこのような課題を持っているのではないか」と仮説を立て、課題解決につながるイベントの内容を考えています。
2.バリュードリブン
SalesforceにはTrust(信頼)、Customer Success(カスタマーサクセス)、Innovation(イノベーション)、Equality(平等)、Sustainability(サステナビリティ)の5つのコアバリューが存在します。これはイベントを企画するメンバーだけでなく、営業からマーケティングまでSalesforceの全メンバーがこのバリューに即して日々行動しています。
イベントの場合は、信頼を損ねないよう配信トラブルに対し細心の注意を払い、バックアッププランを常に考えます。お客様だけでなくパートナー様を含めた皆様の成功につながる企画を考え、また、イベントが毎回同じような内容にならないよう、常に革新的なチャレンジを心掛けています。
また、サステナビリティに関してもイベントを通じて社会貢献活動に参画しています。昨年のWorldTourというバーチャルカンファレンスでは、1アンケート回答につき1本のマングローブなどの苗木を植える活動を支援し、1万4,000ドルの寄付(6,222本分の植樹)を行いました。参加者の方は、アンケートに回答することで社会貢献が気軽にできると評価いただき、アンケートの回答率は40%以上まで上がりました。
3.エコシステムの最大活用
我々のエコシステムは社内のステークホルダーが多岐にわたるのはもちろん、Salesforce製品のエバンジェリストのような存在であるTrailblazer、お客様、パートナー様、コミュニティなど社外にも広がっています。この社内外の皆様とともにイベント作りに取り組んでいます。
特にコミュニティが活発なのがSalesforceならではの特徴で、2022年時点で34のコミュニティが存在しますが、その内の約半分はお客様が主体的に運営しています。
4.メッセージの一貫性と影響力
イベントでは、共感を生み、心を動かし、お客様に納得いただき、態度変容につなげていく必要があると思っています。そのため、マーケター自身がお客様の目線になり、自身が作ったメッセージに魅力を感じるか考えること。そしてそのメッセージとコンテンツに一貫性があるかを問い直すことがとても大事です。
5.データドリブン
イベントはとても労力がかかりますし、金銭的なコストも大きいです。そのため、KPI達成の追求とROIの最大化が求められます。Salesforceでは常にレポート・ダッシュボードで進捗を管理しながら、インサイドセールスやフィールドセールス、イベントに携わっていただいた社内のステークホルダーに進捗や結果を共有、KPI達成に向けてチームワークで取り組んでいます。