電通はデータアーティストと共同で、AIを活用したテレビ広告枠の運用を行う「RICH FLOW(正式版)」の提供を開始した。
具体的には、テレビ広告枠の組み換えシステム「RICH FLOW(β版)」に、「広告主間のテレビ広告枠の組み換え」と「広告主内の広告素材のアロケーション(割り付け)」の連携機能を追加。複数の広告主間でテレビ広告枠の組み換えを行い、AIによって広告効果を向上させる最適パターンを特定できる。加えて、広告主のブランドごとに異なる複数のテレビCM素材を、ターゲット別に最適な番組へのアロケーションが可能となる。
また、テレビの実視聴データを用いたオンライン・オフラインの統合マーケティング基盤「STADIA」との連携機能も実装。性年代別の視聴率だけでなく、ウェブサイトの来訪数や成約数・店舗来訪者数・特定商材の購入数などのデータを活用したテレビ広告枠の運用が行える。
さらに、複数のKPIに合わせてテレビ広告枠を運用する機能も追加。GRP(延べ視聴率)を維持しながらTRP(ターゲット視聴率)を最大化する、態度変容・コンバージョン起点での複数の評価軸を同時に最大化するなど、顧客企業やブランドごとに異なる複数のKPIを同時に達成するような広告枠の運用が可能となった。
加えて、天候や商品の売れ行きなど市場の変化に合わせてテレビ広告の投下タイミングを決定。日別の目標GRP指定に対応できる。
【関連記事】
・電通、エー・スター・クォンタムと業務提携 量子コンピューターでテレビ広告枠の最適化と高速運用を目指す
・電通とBSフジ、視聴データを活用した運用型テレビ広告サービス 「CONNECTED VIEW」を開発
・電通、業種別のマーケティングターゲット区分に基づくテレビ広告の提案を推進 新サービスで広告枠を評価
・電通、2018年日本の広告費を発表 ネット広告費が1兆7,000億円超え/地上波テレビ広告費に迫る
・電通ら3社、コネクテッドTVの動画広告におけるターゲティング配信・分析サービスを開始