同性カップルを描くユニクロのCMに寄せられた好意的なツイート
Twitter Japanがインテージと行った調査では「ダイバーシティに取り組むことは企業やブランドのイメージアップにつながると思うか」という問いに対して、51%の人が「そう思う」と回答。48%の人が「企業やブランドがダイバーシティをサポートするような商品やサービスを提供していることを広告などでわかりやすく伝えることが重要」と回答したそうだ。

また同調査でTwitter利用者に対し、企業やブランドのダイバーシティに関する発信・広告への賛否を尋ねたところ、73%の人が「賛成」と答えたという。

これらの調査結果を踏まえ、大林氏は企業・ブランドがダイバーシティを支持する発信を行い、Twitter上で共感を得た事例を複数紹介する。まずはユニクロが2021年に放映した「エアリズム」のテレビCMだ。同CMでは、女性同士のカップルが日常を過ごす様子を描いている。
この内容にTwitter利用者からは「テレビCMで流れているのを見て、子どもたちは多様性を自然に受け入れていくんだろうなと思う(原文ママ)」などのポジティブなツイートが多く寄せられたという。

LIFULLに「応援したい」のツイート多数
大林氏は二つ目の事例として、LIFULLの「しなきゃ、なんてない。」キャンペーンを挙げる。「しなきゃ、なんてない。」をキーフレーズに、既成概念にとらわれない多様な暮らしや人生を応援するキャンペーンだ。LIFULLはこのキャンペーンをテレビCMやWeb、イベントなどで多面的に展開した。
テレビCMでは、既成概念にとらわれない生き方をしている様々な年齢や職業、バックグラウンドの人たちを紹介。TwitterではこのテレビCMについて「応援したい」など、好意的な声が多く挙がったという。
他にも、利用者の性別を限定する商品名を変更したLUSHの取り組みや、ムダ毛処理に関する既成概念に一石を投じた貝印の「#剃るに自由を」キャンペーン、コンビニのレジで会計に手間取る年配の女性客と若者のラップを通じて「誰にとっても寛容で優しい社会を」と訴えかけるACジャパンのテレビCMに対するポジティブなツイートを大林氏は紹介する。

Twitter Japanとインテージの調査では、企業のダイバーシティ発信を好意的に捉えるユーザーたちに、その理由を聴取。Twitter利用者かつダイバーシティ広告に対し「賛成」「やや賛成」と答えた人を対象に賛成の理由を尋ねると、49%は「社会問題を考えるきっかけとなるから」と回答したそうだ。
他にも「今の時代に合った価値観を発信しているから(41%)」「変化に順応していることがわかるから(34%)」「影響力のある企業やブランドが発信することで、多くの人に理解されるから(34%)」という回答が挙がったことを受け、大林氏は「ダイバーシティに関する社会課題を世の中に広める上で、企業・ブランドに期待されているのは影響力」と述べる。