大幅にリードが増えた場合に備えて体制を強化する
前述のデータベースツール導入も関わってきますが、問い合わせ数が増えたときにも効果的なアウトバウンド施策を実行するためには、下記の2点がポイントとなります。
- 膨大なリードに対して優先度をつけて適切にフォローを行っていくこと
- 商談を獲得しているリードの傾向を分析していくこと
ここで重要なことは、目的に沿った分析を心がけることです。1については、限られたアプローチのリソースで獲得商談数を最大化することが目的です。単に「この業種からは獲得率が高い」などでは、目的からブレてしまう(獲得率は高いが極端に電話がつながりづらいなど)こともあります。そのため、リードチャネルなどの変数となる下記の要素をそれぞれ分析してSDR(sales development representative)での成果を最大化させていきます。
- 接続までに何回コールが必要か(それぞれの平均)
- 接続した場合の商談獲得率はどれくらいか
- 潜在層顧客の場合、顕在化させるためにどの程度期間を必要とするか
もちろん、この分析・アプローチでは、本来時間はかかるけれども電話がつながれば商談につながるリードがないがしろになりますが、原因ごとに効率的にアプローチできるような整備も並行して行います。
たとえば、極端につながりづらいチャネルのリードに対しては、自社のリソースではなく、アウトバウンドコールの代行を得意とするパートナーに次回電話のアポイントを取得してもらうよう依頼するといった対策が該当します。
一方、2の商談を獲得しているリードの傾向を分析していく取り組みでは、BDR(business development representative)での活動を最大化することが目的です。1の分析とは大きく方針を変え、下記のような定性的要素も含めて仮説を構築します。
- 受注率の高い業界はどこか
- 仮説提案に再現性が持たせられている業界はどこか
インバウンドへの対応とは大きく異なり、この仮説を改善し続けることが必要です。
他のマーケティング施策と比べて、テレビCMなどのマス広告施策は予算が大きいものの、出稿費用を回収するためにどうするかは後から考えることも多いと思います。しかし、考えれば考えるほど、実行すればするほど費用対効果への跳ね返りが大きくなることも事実です。TOKIUMでは、初めてテレビCMを実施した際に、SDRがマーケティング部に属していた体制だったからこそ、認知~獲得~商談化までを一気通貫に実行できました。今後もよりよい体制を模索していきます。
COLUMN マルチタスクに効率的に取り組む工夫
皆さんは、マルチタスクが得意ですか? 私はマルチタスクが苦手です。というより、集中して物事に取り組むことが苦手です。そんな私がおすすめしたい、マルチタスクに効率的に取り組む工夫をご紹介します。それはとてもシンプルで「1時間ごとに作業場所を変える」ことです。仕事の内容ごとに、特定の場所を決めるルールにできると、より効果的です。「ルーティンを実施しよう」と言う人もいますが、それはどちらかと言うと「身体に紐づく動機づけ」です。一方で場所を変える手法は「環境に紐づく動機づけ」です。スイッチする前の仕事の意識を、元いた場所に置いていくことができるので、頭の中にノイズが発生することなく、次の仕事に取り掛かることができます。マルチタスクにお悩みの方はぜひ試してみてください。
