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ソーシャルリスニング2.0 - TwitterからはじめるSNSのデータ活用

無料のツールでも示唆が得られるコツ 今日から試せるUGCの定量/定性分析手法

定量分析のコツは「異常値を見る」「そのまま信用しない」

 続いて、前述の数値を使って定量分析を効率的に行うためのコツを紹介します。

数値における異常値を見つけること

 数値の中から突出した異常値、折れ線グラフでいえば「グラフの頂点(下図の1)」を見つけることは、UGCが一気に生成されたタイミング、UGC数のボリューム感を把握することにつながります。

 たとえば、自社製品のUGC数を追跡しているときを想定しましょう。

UGC数を示すグラフの一例

 このように、折れ線グラフなどでデータを可視化すると異常値が見つかりやすくなります。

 折れ線グラフを見るときは、(1)「グラフの頂点」、(2)山の「駆け上がり」の初め、(3)グラフの「ベースライン」に注目すると、異常値が発見しやすいです。(4)毎月のUGC数の平均値・中央値を「基準値」として事前に把握しておき、比較対象として設定しておくことも、異常値を発見しやすくなる手段のひとつです。

 自社製品に良い作用をもたらす要因を把握できることが、異常値を観測するメリットです。

数値をそのまま信用しない

 定量分析では、「数値をそのまま信用しない」ことが重要です。

 分析は「数値」に囚われがちですが、数値を構成している要素を理解しておかないと、数値に騙されることになります。

 たとえば、先月の自社製品のUGCが200件あったとして、120件がbot(自動投稿ツールによる機械的な投稿)だった場合、分析に有効なUGCは、実は80件となります。

 日常的にこのようなケースが起きているため、「その数値が本当に正しいのか?」には注意する必要があります。UGCの正確な件数を把握することよりも「件数に影響を与えたできごとは何か」を探る方が、重要な示唆になり得ます

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定性分析の目的と活用できるツール

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この記事の著者

辻 元気(ツジ ゲンキ)

株式会社ホットリンクのデータアナリスト。2018年に入社し、ソーシャルリスニングツールのセールス・カスタマーサクセスに従事。現在はSNSの分析を強みに、大手企業アカウントのコンサルティングを複数社経験。ホットリンク社内の分析スキル向上も推進。分析のなかでも、エンタメ業界のトレンド分析が得意。音楽やアニメなど、エンタメ業界に関する社外向けの業界調査リリースなども行う。

Twitter:@Genkitsuji01

株式会社ホットリンク

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/11/24 09:00 https://markezine.jp/article/detail/40575

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