音楽に対して“能動的”な人とつながりたい
MZ:音楽プロデューサーなども参加する、割とディープな番組の印象です。
寺田:アーティストだけでなく、プロデューサーやアレンジャーの方をゲストに迎え、様々な形で音楽にアプローチしている番組です。
篠崎:演奏者やクリエイターの側に立った構成や、音楽を冷静に分析する玄人感・オトナ感は、私自身いつも楽しみにしています。音楽業界にいる方々の注目も高い印象ですが、でも決して小難しくない。これらの特長は、デジマートでこれからタッチしたいユーザー像と合致すると考えました。
当社は以前もテレビCMを出稿していた時期はあったのですが、この15年ほどは出していませんでした。ですが何周かして、先ほど申し上げた“数値化できる効果”と“数値化できない効果”の両方、つまりデジタルとマスとの連携は必須だろうと、デジマートの責任者になったときからテレビCMは視野に入れていました。現時点で最新の「テレビ×Web」の展開を学びたい思いや、限られた予算で最大の効果を得るための手段を考えており、ネットで調べてすぐに見つけた問い合わせ先から直接連絡したんです。
MZ:ターゲティングなら、むしろオンラインの方が絞り込んで行えるようにも思えますが、その点でどのようなことをマスメディアに期待されたのですか?
篠崎:番組を“能動的に”視聴していることですね。今回は「関ジャム」という番組のいわば一本釣りで、教育要素もある番組を自分から観ている人とつながりたい思いが強かったです。
7本の動画広告を提案、からの8本目が採用に
MZ:具体的なオーダーについて、うかがえますか?
篠崎:前述の出稿の背景とともに、今回は「30代~50代の楽器好きな方」を中心的なターゲットとしてお伝えしました。他には、いくつかキーワードを提示して、あとは自由に考えていただきました。
MZ:それに対して、テレビ朝日さんはどのような企画を提案されたのでしょうか。
寺田:我々は「コンテンツ制作」「メディア」と、制作者とプラットフォームという両面を持つところが特徴だと思っています。それらの特性もあわせて、動画広告の制作と、出稿・配信の組み合わせを提案させていただきました。
出稿・配信は、「関ジャム」のテレビ放送と、TVerでの見逃し視聴に配信しました。動画広告は、ラフなものではありますが最初、7パターンを提案させていただきました。動画自体はリットーミュージックさまに納品し、純広告としてYouTube広告やSNS広告などでも利用していただいています。
MZ:7パターンの中から選んだのですか?
篠崎:いえ、実は7つともそれぞれ良さがあって社内では選びきれず、ちょうどターゲットの年齢層と同じお父さまがいる当社の新卒社員に、好きなCMをリサーチしてもらったんですね。すると思ったよりも“エモい”“ほっと一息つける”ような雰囲気に魅力を感じるという意見が出まして、恐縮しつつあらためてお伝えしたところ「大人の時間を趣味のギターで過ごす」というテーマをしっかり投げ返していただきました。その8本目が最終的に放送したものとなりました。
篠崎:また演者さんをこちらで決めさせてもらえたこともうれしかったです。当社のネットワークを生かして、著名なアーティストのサポートや、関ジャニ∞さんにも楽曲提供しているギタリストの髙慶"CO-K"卓史さんに依頼することができ、弊社の強みも活かしたコラボができました。