常日頃から免疫ケアを行っている人は1割程度
続いて、マーケティング部長を務める成清氏が、2023年のマーケティング戦略を話した。

成清氏はインテージSCIの調査結果を基に、昨今の消費者の健康ニーズの高まりについて解説。調査によると、2014年以降は機能性表示食品と特保飲料の消費量が年々拡大傾向に。有糖飲料の消費量は減少しているのに対し、無糖飲料の消費量は増加しているという。

2022年6月にキリンビバレッジが実施した調査でも、およそ9割の人が「免疫ケアは健康のために欠かせない」と回答する一方で、免疫維持のために食品や飲料を恒常的に摂っている人は1割程度だったという。

「約9割の方が免疫ケアの重要性を理解している一方で、その習慣化にはつながっていません。そこで、習慣化のための『きっかけづくり』を行っていくことで、市場はより拡大すると考えます」(成清氏)
今春はテレビCM出稿9,300GRPを目指す
成清氏によると、コロナ禍を背景に消費者の免疫意識が高まった。同社ではこれをチャンスと捉え、2022年10月、午後の紅茶や生茶など消費者が普段から手に取るブランドでもプラズマ乳酸菌入りの商品を開発・展開。免疫ケア商品群を拡大した。また、2022年3月には、iMUSE 朝の免疫ケアを全国展開しテレビCMを出稿。朝の免疫ケア習慣の定着を狙った。
そして2023年は、3つのステップで日常の免疫ケア習慣の定着を目指していくという。第1ステップが「自分事化」だ。「免疫ケアが自分事化されていないから日常生活で意識されない」という仮説に基づき、自分事化を促す広告・PRを展開する。
第2ステップの「信頼獲得」では、同社独自の成分であるプラズマ乳酸菌への消費者理解を促すため、第1ステップとは異なるコンセプトの広告・PRを展開する。第3ステップが「接点拡大」。「いつもの飲み物で、手軽に毎日免疫ケアをしたい」という消費者ニーズに対し、様々な免疫ケア商品を小売店舗のみならず、自動販売機など複数の接点で展開していくという。

2023年春には、免疫ケア商品群に関するテレビCM出稿で9,300GRP(※)の獲得を目指すとのことだ。
※テレビCMにおいて、広告出稿回数ごとの視聴率を足した数値