表に出ていない情報をつかんだ人・企業が勝つ
高橋:鈴鹿さんはそういった危険信号を大切にし、言語化できなくても感覚値で意思決定をされるのですね。そこから、クライアントをどう見せていくかは個別に考えていくわけですか?
鈴鹿:そうです。クライアントの戦い方を考えるときは、政治家同士の力関係や距離感をクレーンの上から俯瞰して見るようなイメージですね。記者会見やニュースの情報はもちろん、普通には手に入らない情報を取りに行ったり、特別なルートから入ってくる情報を分析したりして、クライアントをどこに立たせるか考えるんです。
そのうち、頭の中に地図がだんだんできてきて、クライアントをどこに走らせれば確実にゴールできるかが見えてきます。

高橋:普通の人が知り得ない情報を手に入れられる経路を作って、手に入れた情報の中で勝ち筋を見つけに行くというのは、ビジネスのみならず様々な分野にも共通する部分ですね。表に出ている情報って所詮誰でも手に入れられる情報なので、情報としての価値がないんですよね。
多くの人が知らない情報を使って組み上げられるビジネスだからこそ、他の人に見えない、あるいはマネできない勝ち筋が生まれるわけで、ネットサーフィンだけして勝てるビジネスは作れない。それと同じ構造だなと感じました。
ここにマーケあり!
・「勝つ人」を見抜く力は、負け続けたからこそ見つけたもの。脳が過去の経験から組み上げた言語化できない違和感を大事にされていました。
・よそでは手に入らない情報が集まる仕組みを作ることで、鈴鹿さんにしか見えない勝ち筋でクライアントを勝たせるその手法には、ビジネスの成功が表に出ていない情報の取得にかかっていることとの共通点を感じました。