サムスンのキャンペーン事例
MZ:ここまでCNNから見た広告業界の潮流を聞いてきましたが、この数年でRobさんが特に印象に残っているキャンペーンはありますか?
Robert:Samsungが2021年にCNNで展開したキャンペーンをぜひご紹介させてください。
Samsungは、「テクノロジーはすべての人にとって使いやすいものであるべきだ」という考えのもと、聴覚に障害を持つ視聴者のためのテレビ製品を開発するなど、視聴者の障壁を取り払う支援をしています。2021年に展開したキャンペーンでは、「Better tech for all(すべての人のために、より良い技術を)」というSamsungのブランドメッセージを伝える目的で、2つのブランドフィルムと広告特集ページ「Better Tech for All」を制作。Samsungが開発したテクノロジーによって、難聴者にどのような新しい体験が生み出されたのかを紹介しました。

SNSで拡散され、広範なリーチを獲得するなど、広告効果としても非常に高い効果がありましたし、“チェンジメーカー”に焦点を当てながら、しっかりとした“パーパス”も機能したキャンペーンだったと思っています。
広告ビジネスの軸にあるCNNのパーパスと今後の戦略
MZ:最後に、グローバルおよび日本での広告ビジネスの展開について、CNNの戦略をお聞かせいただけますか。
Rob:CNNは「ストーリーを伝えることによって、人々をEducateし、意識を高めていく。これを通して、最終的には世界の変化を促す」というパーパスを掲げています。我々の広告ビジネスもすべてはこのパーパスから始まっており、現在の広告業界のトレンドにも通じる部分があります。そういった意味では、日本でもグローバルでもCNNとしての広告ビジネスの戦略に変わりはありません。今日ご紹介したオーディエンス・インテリジェンス・プラットフォームなど最先端のテクノロジーも活用し、ブランドにとって最も適切なソリューションを提供していきたいと考えています。

最後に、日本のブランドと一緒にする仕事はとても楽しいです。日本には非常に豊かな文化がありますから、CNNの視聴者に伝えられるストーリーも魅力的でかつエンゲージメントが高いものになります。BtoC、BtoC、さらには東京都や観光庁など、日本でも様々なブランドや団体と一緒に活動していますが、今後さらに色々なブランドと一緒に仕事ができると嬉しいです。