ミームを発掘するポイントとは
──ミームはどのように発掘しましたか。
川嵜:まず、社内外で届けるべきコミュニティはどこにするのかを選定しました。ここはひたすらリサーチをしていく形です。候補のリストもたくさんあります。
着眼点は、YouTubeの登録者数や、平均再生回数が高いYouTuberさん、あるいは継続的に再生され続けているコンテンツ、継続的に続いているミームから掘り起こすことを考えていますね。加えて弊社のターゲットとなる方のボリュームも考慮しています。また、時期性やプレスリリースの見出しの開発ができそうかなど、様々な観点から選定・絞り込みをしています。
──制作するまでに、どのくらいの期間がかかりましたか。
川嵜:ミームを見つけてから、2ヵ月程度で制作しました。既にあるミームにどのくらいのファンがいるか、また各コミュニティのファンにLIFULL HOME'Sを広めながら、戦略を織り交ぜて設計していくイメージです。その上で社内外のクリエイティブチームと一緒に企画制作を進めていきます。
──今回チャレンジした点は何でしょうか。
川嵜:YouTubeを軸にCMやPR、SNSなどのメディアに展開した点です。YouTubeを中心に色々なタッチポイントを統合的にコミュニケーション設計していった点はチャレンジだったかもしれません。
ブランドのサーチリフトは130%強向上し、Twitterでも話題に
──企画を通してどのような成果・効果が得られたのでしょうか。
川嵜:「もったいないコール」に関しては、ローンチから公開終了までで、再生数は242万回を超えました。ブランドのサーチリフトがローンチ前の1週間と比較し約120%に、対象ワードが含まれたTwitter投稿のリーチ数も配信開始1週間で約60万ありました。「お寿司で例えてみました」篇は、現時点で再生数が210万回を超えました。ブランドのサーチリフトはローンチ1週間前と比べて130%強、対象ワードが含まれたTwitter投稿のリーチ数が配信開始1週間で約113万ありました。
定性面で言うと、すしざんまいの「お寿司で例えてみました」篇は不動産会社さんからお褒めの声も多くいただくなど、クライアントからの反響も大きかったです。指名検索数も昨年対比で伸びており、ROIにも良い影響を与えています。
──今回の結果をどのように捉えていますか。
川嵜:今回の取り組みを通じて、コンテンツの自由度が高ければ高いほど、YouTubeの再生回数がよく伸びることを実感しました。また、視聴者がYouTube広告をいかに見ていないか、媒体のカルチャーを深く理解し、なじませていくことの重要性も理解できました。
そして今回の動画では、コミュニティ選定・カルチャー理解・企業らしさ、この3つを掛け合わせることで、LIFULL HOME'Sらしいオリジナル性の高い動画を作り上げることができ、今回のような成果が得られたと思っています。
──今後の展望・展開を教えてください。
YouTubeのコメント欄でも「センスが良い」とお褒めいただけているので、引き続きそのようなコンテンツを作っていきたいと思っています。だからこそ「これってLIFULL HOME'Sらしいね」という企画の切り口を探したいです。
