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【特集】テレビ×マーケティング2023

視聴者を釘付けにするテレビCMに共通する要素とは? REVISIOの視聴質データから考える

誰もが共有できる右脳・左脳要素が重要

──お話しいただいた、見られるテレビCMを端的に表現するとどのようなものでしょうか?

 右脳左脳の要素がきちんと入っていることが大切だと感じます。機能や便益といった左脳的(論理的)な情報と、楽しい・ワクワクする・共感できるといった右脳的(感情的)な情報のバランスですね。先ほどの会話調のものもシーン設定がきちんとしたものも、視聴者は自分のことだと感じた上で商品やサービス、企業の情報を受け取っているのです。

──右脳的な要素の有無を把握することは難しいかと思います。

 そうですね。そこで取り組んでいることが企業の宣伝部や制作部の皆さんと「テレビCMを見たときにどう感じたか」を言葉にするチェックシートを作り、すり合わせをすることです。制作サイドが「楽しい」を想起させようと作っても、別の人たちが「つまらない」と感じる場合があります。その差が視聴者と企業とのギャップだと思います。そのギャップは何かを議論することがチェックシートの目的です。

 具体的には、テレビCMの右脳的な要素と左脳的な要素をそれぞれ言語化して、全員が共通で認識できた部分と、そうでない部分を可視化します。その上で、なぜ共通化できていないのかを話し合います。たとえば、複数人が「幸せ」と感じた一方で自分は感じなかったときに、その原因を議論します。リアリティを感じられなくて自分ごと化できなかったならば、どんな情報を足して何を削れば良いか考えることができます。

 感情という主観的なものを言語化して複数人が共感できるところまで落とし込むことで、右脳的な情報のズレを防ぐことが可能になります。やはり、良いCM=見られているCMはブレがないものが多いです。誰が見ても楽しいなど同じ感覚を抱き、誰が見てもそのシーンがどんな設定か理解できます。そこを揃える必要があると思います。

 反対に左脳的な要素が相手に伝わっているかはモニター調査で把握しやすいものです。こちらで重要なことは、1メッセージに絞って全員が共通で認識できるかが大事だと考えています。企業が視聴者に伝えたいことはたくさんあると思います。しかし、あれもこれもと詰め込むと方向性がバラバラになってくるので、1つ強いメッセージを一致させる。本当に言いたいことが伝わっているかを考える必要があると思います。

 シートを活用した言語化を通して、右脳的要素は揃っているのに左脳的要素が統一できていない場合や、左脳的要素は共通化できているのに右脳的要素が落とし込めていないなど企業によって対応すべき部分が異なることがわかりました。REVISIOは、データの分析からテレビCMの制作まで可能です。引き続きCスコアに基づく知見と、右脳・左脳要素のバランスのかじ取りをお手伝いしていきたいと思います。

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この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/05/31 09:30 https://markezine.jp/article/detail/42300

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